UBS、チェーンリンクの「DTA」で世界初のトークン化ファンドのオンチェーン処理を実行

UBSがDTA活用で投信取引をオンチェーン化

スイスの金融大手ユービーエス(UBS)が、チェーンリンク(Chainlink)の技術標準「チェーンリンク・デジタル・トランスファー・エージェント(Digital Transfer Agent:DTA)」を活用し、トークン化された投資信託の購買および償還処理をオンチェーンで完了したと11月4日に発表した。同社によるとこれは実運用環境におけるトークン化ファンドのワークフロー実行としては世界初となる。

今回の取引では、UBSが提供する米ドル建てマネーマーケットファンドをトークン化した「uMINT」が用いられ、オンチェーン販売代理としてディジフト(DigiFT)が申込みおよび償還注文を処理したという。これにより、注文受付から決済、オンチェーンとオフチェーンデータの同期までを自動化したワークフローが実運用環境で完結することが可能になる。

DTAは、チェーンリンクの実行環境「チェーンリンク・ランタイム・エンバイロメント(Chainlink Runtime Environment:CRE)」と、国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際メッセージ規格「ISO 20022」を組み合わせた技術標準だ。既存の金融機関が、トークン化資産を既存の決済・保管システムと接続したまま扱える点が特徴とされる。

UBSはトークン化資産事業「UBSトークナイズ(UBS Tokenize)」を通じて、債券や投資信託などの伝統的金融商品をブロックチェーン上で運用する取り組みを拡大している他、SWIFTおよびチェーンリンクと共に、トークン化ファンドの決済自動化に関する実証を進めている。

参考:UBS 
画像:iStocks/thamerpic・Andrey-Suslov

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あたらしい経済 編集部

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