zkSyncによるティッカー「ZK」使用に非難集まる、PolygonやStarkWareらが共同声明も

zkSyncがティッカー「ZK」を使用することに非難集まる

Matter Labs(マターラボ)が新たにリリースを予定するトークンのティッカーに「ZK」が使用される予定であることに対し、非難が集まっている。マターラボは、Ethereum(イーサリアム)のゼロ知識期証明を活用したレイヤー2技術「zkSync」の開発元だ。

ゼロ知識証明インフラを提供するPolyhedra Network(ポリヘデラ・ネットワーク)は今年3月19日、「ZK」ティッカーを使用したトークンのリリースをした。そういった状況の中5月21日、「zkSync」が「ZK」ティッカーを使用したトークンを取引所に上場させようとしているとの報道がされた。そこから「Polyhedra Network」と「zkSync」は約1週間、「ZK」ティッカーをめぐる対立状態にあったという。

しかし5月30日、Polyhedra Networkは同プロジェクトのトークンティッカーを「ZKJ」に変更するという発表を行った。また同日Polyhedra Networkは、同じくゼロ知識証明の研究開発を行うPolygon(ポリゴン)、StarkWare(スタークウェア)と共に、「ZK」は公共財であり続けるべきだという共同声明を出した。

同声明では「これは企業の商標であってはならない。むしろ、すべての人がアクセスできるものでなければならない」と語られている。またさらにPolyhedra Networkらは「zkSync」コミュニティに対し「マターラボ」による全ての「ZK」の商標申請と「ZK」ティッカーの使用をやめるように呼びかけるとのことだ。

Polygonの開発を主導するPolygon Labs(ポリゴンラボ)は公式Xにて、「Polygon LabsがPolygon zkEVMを導入したとき、私たちは意図的に商標登録せず、他の人が自由に使用できるようにしました。その結果、Immutable zkEVMとAstar zkEVMはほんの一例ですが、現在では広く採用されています。オープン性はEthereumの基本であり、特に中核となる数学的原理に関しては維持されなければなりません」と、同社の取り組みをもとにマターラボを非難する声明を5月30日に出している。

「zkSync」は5月18日に次期アップグレード「v24」の6月末での完了予定を発表した。「v24」は、マターラボが「zkSync」のネットワークガバナンスをコミュニティに引き渡す前の最後のプロトコルアップグレードで、これを機に「zkSync」のトークンが発行されることがわかっている。

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iStock/Yevhenii-Dubinko

 

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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