米下院議員、暗号資産ミキサー経由の資産取引を一定期間禁止する法案提出

調査実施の猶予期間設ける狙い

金融機関に対し暗号資産(仮想通貨)ミキサーを経由した資産取引の一時的な禁止を提案する「ブロックチェーン完全性法(Blockchain Integrity Act)」が、米下院に5月7日提出された。

同法案を提案したのは、ショーン・キャステン(Sean Casten)米下院議員だ。共同提案者としてビル・フォスター(Bill Foster)議員、ブラッド・シャーマン(Brad Sherman)議員、エマニュエル・クリーバー(Emanuel Cleaver)議員が名を連ねている。

同法案は、暗号資産取引所、暗号資産サービスプロバイダー(VASP)、マネーサービス事業者等の金融機関が、デジタル資産ミキサーを経由した資金の受け入れを禁止し、取引することを2年間一時停止するものだ。そのモラトリアム(一時停止)期間に、財務省、証券取引委員会(SEC)、商品先物取引委員会(CFTC)、司法省(DOJ)にデジタル資産ミキサーに関する調査を実施するよう求めている。

キャステン議員は、「デジタル資産ミキサーは、不法行為者が犯罪目的で巨額の資金を発見されることなく瞬時に世界中に移動させるための鍵だ」と指摘。「北朝鮮の核開発計画の半分は、ミキサーによって可能になった暗号資産の窃盗によって賄われている。この技術を研究する間の一時的な禁止は、どういった不法目的に使用されているかについての理解や、将来の暗号資産によるテロの防止、将来の政策立案に役立つだろう」と述べている。

ミキシングとは、複数ユーザーの暗号資産(仮想通貨)の取引を混ぜ合わせることで、利用者の取引履歴を匿名化する技術のことだ。そもそも利用者のプライバシーや匿名性を維持するために活用されるために開発された。しかし、その特性がサイバー犯罪に関与した資産のロンダリングに利用されていることが問題視されている。なおミキシングサービス「トルネードキャッシュ(Tornado Cash)」の開発者が、同サービスを介して北朝鮮のハッカーによる暗号資産のマネーロンダリングに加担していたとして、昨年8月に逮捕されている。

米財務省は昨年10月、国際的な暗号資産ミキシング(CVC mixing)を、マネーロンダリングが懸念される主要な取引類型として指定した。

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参考:Blockchain Integrity Actショーン・キャステン氏声明
images:iStocks/Lubo-Ivanko・Rawpixel

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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