バイナンスラボ、Curve FinanceのCurve DAO Token(CRV)に約7億円を投資

バイナンスラボがCRVに約7.2億円を投資

バイナンスラボ(Binance Labs)が、「CRV(Curve DAO Token)」に約7.2億円(500万ドル)投資したことを8月10日に発表した。なお同ラボは、大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のベンチャーキャピタルおよびインキュベーション部門だ。

また「CRV」は、DeFi(分散型金融)プロトコルのカーブファイナンス(Curve Finance)が発行するトークンだ。「CRV」をロックアップすることで、ガバナンス投票での投票力が得られる「veCRV(vote-escrowed CRV)」が得られる。「veCRV」は購入も譲渡もできず、「CRV」のロックアップによってのみ入手できるトークンである。

バイナンスラボのブログによるとカーブファイナンスは、バイナンスラボとのコラボレーションの一環としてバイナンス開発のブロックチェーンである「BNBチェーン」でのプロトコルリリースを検討しているという。

バイナンスの共同創業者兼バイナンスラボ所長のイ・ハー(Yi He)氏は「カーブは最大のステーブルスワップであり、DeFiの主要なプロトコルとして、2023年のこの分野の着実な成長に貢献しました。またこのプロトコルに基づき、バイナンスラボは投資と戦略的協力を通じてカーブへの全面的なサポートを提供してきました。私たちはこの協力を出発点と見なしており、DeFiエコシステムの成長をさらに推進するために協力することを楽しみにしています」と述べているという。

カーブファイナンスは7月31日、スマートコントラクトを開発するためのプログラミング言語「Vyper(ヴァイパー)」の特定のバージョンに含まれていた脆弱性を突いた「リエントランシー(再入)攻撃」によりエクスプロイト被害にあった。

このハッキングにより「CRV」も被害を受け、価格は最大で約30パーセントの大きな下落をみせた。

ハッカーは盗み出した資金のうち一部を返金しているが全額の返金は完了していない。そのためカーブは、ハッキングの犯人を法廷での有罪判決につながるような形で特定できた者に対し、報奨金185万ドルを与えると発表している。

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参考:バイナンスブログ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/CYCLONEPROJECT・Abscent84・BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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