バイナンスラボ、DeFi「Ambit Finance」に約6億円投資

バイナンスラボが「Ambit Finance」へ投資

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のベンチャーキャピタル部門バイナンスラボ(Binance Labs)が、DeFi(分散型金融)プロジェクトの「アンビット・ファイナンス(Ambit Finance)」へ戦略的投資をしたと12月2日発表した。

発表によると投資額は最大で450万ドル(約6.4億円)とのこと。将来的に両社は、イノベーション・セキュリティ・リスク管理に重点を置いたDeFiアプリの立ち上げで協力していくとのこと。また、バイナンス(Binance)の独自ブロックチェーンであるBNBチェーンのエコシステム内外のプロジェクトと提携することも予定されているという。

具体的な今後の予定としては、バイナンスの「Binance USD:BUSD」ベースのステーブルコインで金利を稼げるサービスや、担保付き融資などの既存のDeFi機能に金融機関向けの低担保信用貸付や仕組み商品などのソリューションを組み込んだDeFiスーパーアプリの開発などが挙げられている。

バイナンスの共同創業者でバイナンスラボの責任者であるイ・ヘ(Yi He)氏は「バイナンスラボは、常に有望なDeFiプロジェクトの育成・投資に取り組んでいる。激動する市場においても、信頼できるDeFi業界の構築に貢献できるソリューションとチームがあると信じている」と述べた。

また、バイナンスの投資ディレクターであるタイラー Z(Tyler Z.)氏は「今回の戦略的投資は、BNBチェーンのコミュニティに先進的な融資プロトコルを導入する機会だと考えている。アンビット・ファイナンスがDeFiの大量採用を実現し、BNBチェーンのユーザーが高度な融資とリスクコントロールのためのアプローチを享受できるようになるよう期待している」とコメントしている。

バイナンスラボは過去複数にわたり様々な企業への戦略的投資を行っている。今年1月には韓国ゲーム企業プラネタリウム(PLANETARIUM)制作のブロックチェーンゲームの「ナインクロニクルズ(Nine Chronicles)」へ、6月には分散型取引所(DEX)のパンケーキスワップ(PancakeSwap)へ投資ししている。また、11月にはハードウェアウォレット開発企業「エヌグレイブ(NGRAVE)」への出資予定であると発表していた。

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参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・ChrisGorgio・LongQuattro

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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