中国建設銀行がブロックチェーンを利用して30億ドル分のデジタル債券を発行

中国建設銀行がブロックチェーンを利用して30億ドル分のデジタル債券を発行

中国の四大商業銀行のひとつである中国建設銀行のラブアン支店が、ブロックチェーンを利用して30億米ドル分のデジタル債券を発行したことを11月11日に発表した。

今回発行されたデジタル債券は、マレーシアに拠点を置くデジタル証券取引所フサン(Fusang)においてビットコインを使って取引が可能となっている。

Coindeskの報道によると通常、中国の銀行の債券は数万元(40万円以上)単位で取引されているため、大口の投資家や金融機関に向けたものとなっていた。しかし債券をトークン化することにより、より小規模な取引も行えるようになり、投資家の参入障壁の低下が見込めるとのことだ。なお今回、中国建設銀行が発行したデジタル債券は100ドル(約1万円)分から取引可能であるため、個人投資家でも購入しやすくなっている。

さらにブロックチェーンをデジタル債券の発行に利用することにより、これまで金融仲介業者にかかっていたコストが削減され、従来よりも低いコストで債券を発行できるようになったとのこと。

またコストが削減された結果、中国建設銀行によって発行されたデジタル債券は満期時の利回りが0.75%に設定されている。この利回りは中国の銀行の平均的な年利である0.25%よりも高くなっているとのこと。なおこのデジタル債券は3か月に渡って売却される予定である。

今回のこの取り組みが成功すれば、フサン取引所は国営銀行と協力して他の通貨での債券発行についても検討する予定とのことだ。

(images:iStock/Nerthuz・Tuadesk)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【5/17話題】スラッシュがSlash Vプリカ SHOP開始、SECのSAB121覆す決議案が可決など

スラッシュが「Slash Vプリカ SHOP」開始、暗号資産でVプリカ購入可能に、米上院、SECの暗号資産会計ルール「SAB121」を覆す決議案を可決、インド証券取引委員会、暗号資産取引の監督に前向き、準備銀行とは対照的に、仏証券監督当局、投資家にBybitの無登録営業を警告、KuCoin、ナイジェリアの規制準拠に向け一部サービスを停止、米CME、ビットコイン現物取引の提供検討か=報道、リップル、「XRP Ledger」をコスモスのインターチェーンに接続、マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと、DTCC、大手銀行らとファンドのトークン化推進する「Smart NAV」の実証実験完了。チェーンリンク活用で

︎マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと

決済大手の米マスターカード(Mastercard)が、スタンダードチャータード銀行香港(Standard Chartered Hong Kong:SCBHK)及びその関連会社と、顧客預金およびカーボンクレジットのトークン化における試験的な概念実証(proof-of-concept pilot:PoC pilot)の完了を5月14日発表した