コインベース、外部分析会社のセキュリティ事故で一部顧客情報に影響。取引データも対象

コインベースは顧客資金への影響を否定

米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、外部の分析サービス事業者アンプリチュード(Amplitude)で発生したセキュリティインシデントにより、一部の顧客の連絡先情報に影響が及んだと10月28日に発表した。

同社は、自社システムへの不正アクセスを示す証拠は確認されておらず、顧客資金にも影響はなかったと説明した。また、影響を受けた顧客と規制当局への通知を進めている。

米暗号資産メディア「アンチェインド(Unchained)」が同日報じたコインベース広報担当者の追加説明によると、影響を受けた情報には一部の取引データも含まれるという。一方、自宅住所や、顧客の口座・資金に直接アクセスできる情報は含まれていないとのこと。ただし、影響を受けた顧客の具体的な人数は明らかにされていない。

アンプリチュードは、企業向けにウェブサイトやアプリの利用状況などを分析するサービスを提供している。

同社は今回の事故について、9月28日に社内システムの一部への不正アクセスを検知し、封じ込めと対処を実施したと説明した。また、影響を受けたのは同社の顧客アカウントの0.3%未満に関連するイベントデータで、対象の顧客には直接連絡したとのことだ。同社は独立したデジタル鑑識会社の支援を受けて調査を進めた。なお、0.3%未満という数字はアンプリチュードの顧客アカウントを対象としたもので、コインベースの利用者に占める被害割合を示すものではない。

こうした外部分析サービスでは、利用企業が分析用のデータを事業者に提供する場合がある。そのため、利用企業のシステムが侵害されなくても、外部事業者で事故が発生すれば、顧客情報に影響が及ぶ可能性がある。 連絡先情報が第三者に取得された場合、企業の担当者を装って偽のウェブサイトに誘導するフィッシング詐欺などに悪用されるおそれがある。ただし、今回のインシデントでこうした悪用が実際に発生したかどうかは明らかになっていない。

なお、コインベースは2025年5月にも、今回とは別の顧客情報漏えい事件を公表した。この事件では、犯罪者が海外の顧客サポート担当者に賄賂を渡し、顧客の個人情報を不正に取得した。米証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、漏えいした情報には氏名や住所、社会保障番号の下4桁、身分証明書の画像などが含まれていた。また、米メーン州司法長官への提出書類では、影響を受けた顧客数が6万9,461人と報告されている。

参考:アンチェインド
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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