Noble上のUSDCとCCTP V1を段階的に停止
ステーブルコイン特化ブロックチェーンのノーブル(Noble)上で、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」とクロスチェーン転送プロトコル「CCTP V1」のサポートが段階的に終了する。USDCの発行元サークル(Circle)が9月10日に発表した。
ただし、今回の措置により、複数の独立したブロックチェーンで構成されるコスモス(Cosmos)エコシステムからネイティブUSDCがなくなるわけではない。ノーブル上の「USDC.n」は、サークルがインジェクティブ(Injective)上でネイティブ発行する「USDC.inj」へ順次移行する。インジェクティブによると、USDC.injはコスモスとdYdXの標準USDCとなり、IBCを通じて対応するコスモス系チェーンへ流通する。移行は9月11日、クロスチェーンルーティングサービス「Skip:Go」で開始された。
サークルは現在、CCTP V1の段階的な廃止とCCTP V2への移行を進めている。ノーブルにはCCTP V2を導入しない方針だ。またサークルは10月13日、機関向けサービス「サークル・ミント(Circle Mint)」を通じたノーブル向けUSDCの新規発行を停止する予定だという。
サークルは2023年9月12日、ノーブル上でUSDCのネイティブ発行を開始した。利用者はブロックチェーン間通信プロトコル「IBC」を通じて、複数の独立したブロックチェーンで構成されるコスモス(Cosmos)エコシステム内の各チェーンへUSDCを移動できる。
サークル・ミントの利用者は、10月12日までノーブルへの出金やノーブルからの償還などを従来どおり利用できるという。新規発行の停止後もサークルは、ノーブルからのUSDCの償還を2027年1月12日まで受け付ける予定とのこと。
またサークルは10月31日から、ノーブルを送信元とするCCTP V1のバーン(焼却)上限を段階的にゼロまで引き下げる。12月1日以降は、CCTP V1を使ったノーブルからの転送が、同バージョンへの対応を継続する一部チェーンに限られる可能性があるという。
さらにサークルは2027年1月12日、ノーブル上のUSDCコントラクトと、ノーブルを送信元または送信先とするすべてのCCTP V1ルートを停止する予定だ。同日には、ノーブル上に残るUSDC残高のスナップショットも取得するという。
翌13日からは、残存するUSDCを対象とした手動償還プロセスを開始する予定だ。手動償還の対象となるには、サークルのコンプライアンスおよびセキュリティ要件を満たす必要がある。また、USDCを保有者自身が管理するウォレットに置き、そのウォレットアドレスが1月12日のスナップショットに記録されていなければならない。なお、10月13日から2027年1月12日までは、ノーブル上でUSDCを引き続き送金できる。
ノーブルは2023年、ステーブルコインやRWA(現実資産)の発行・移転を担う、Cosmos SDK基盤のブロックチェーンとして立ち上げられた。ノーブルは2026年1月、同チェーンを独立型のEVM対応L1へ移行すると発表した。既存のコスモスチェーンは短期的にサポートし、長期的には保守モードへ移す方針も示している。 ノーブルが同年1月に公表した時点で、立ち上げ以降の累計取引高は220億ドル(約3.4兆円)を超え、50超のブロックチェーンで主要な流動性基盤になったという。ノーブルは、DeFiや企業向け用途、決済など、実利用を伴うステーブルコインアプリケーションを支える基盤へ役割を広げたとしている。
We are discontinuing support for USDC and CCTP V1 on the Noble blockchain as part of our broader transition to CCTP V2, a next-generation cross-chain protocol with faster finality and stronger security.
— Circle (@circle) September 10, 2026
Noble will not receive CCTP V2.
New minting of USDC on Noble via Circle… pic.twitter.com/clyzaRdqfa