SBI、シンガポール「コインハコ」子会社化完了。アジアのデジタルアセット事業を拡大へ

SBIがCoinhakoの子会社化を完了

SBIホールディングスが、シンガポールの暗号資産プラットフォーム「コインハコ(Coinhako)」を展開するホールドビルド(Holdbuild)の過半数株式を取得し、コインハコグループを連結子会社化したと7月17日に発表した。

コインハコは、シンガポールを拠点に暗号資産取引サービスを展開するデジタルアセットプラットフォームだ。コインハコグループ傘下のハコテクノロジー(Hako Technology)は、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(Major Payment Institution:MPI)ライセンスを取得している。SBIはコインハコの顧客基盤やデジタルアセット事業の運営ノウハウを活用し、アジアでの事業拡大を進める方針だ。

今回の子会社化は、SBIが今年2月に公表した子会社化の意向に基づく取引が完了したものだ。当時SBIは、シンガポール子会社のSBIベンチャーズアセット(SBI Ventures Asset)を通じてコインハコグループへ資本を注入するとともに、複数の既存株主から株式を取得する意向を表明していた。今回、MASの承認を経て取引が完了し、コインハコグループはSBIの連結子会社となった。なお、2021年12月には、SBI・シグナム・アジムットの共同ファンドがコインハコへ初の投資を実施し、同じ資金調達ラウンドにはSBIグループも参加していた。そこから約4年7カ月を経て、今回の子会社化に至った。

SBIは今回の子会社化により、コインハコが持つ事業基盤をSBIグループの金融サービスやグローバルネットワークと組み合わせ、日本と東南アジアを起点とする「デジタルアセットのグローバルコリドー」を拡大する方針だ。今後は円建てステーブルコイン「JPYSC」を含むSBIグループの暗号資産・デジタル金融サービスとの連携を進め、日本と東南アジアをつなぐ新たなサービスの創出を目指す。また、トークン化やステーブルコイン、オンチェーン金融、国境をまたぐ取引などの事業機会も検討するという。

SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏は、今回の子会社化について、デジタルアセットのグローバルコリドーを拡大し、トークン化株式やステーブルコインを含む次世代金融を実現するための着実な一歩になるとの考えを示した。

なおSBIグループは近年、デジタルアセット事業への投資や買収を積極的に行っている。今年はコインハコの子会社化に加え、国内暗号資産交換業者ビットバンクの完全子会社化に向けた基本合意書および株式譲渡契約の締結、機関投資家向け暗号資産取引所を運営するEDXマーケッツ(EDX Markets)への出資、ファセット(Fasset)との次世代国際送金インフラの構築に向けた基本合意などを発表した。また、SBI新生信託銀行は信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」を発行し、SBI VCトレードの口座内限定で先行提供を開始している。

これらの取り組みからは、暗号資産取引所や市場インフラ、ステーブルコインを活用した決済・送金基盤、トークン化資産関連事業を組み合わせ、国や地域をまたぐデジタルアセットの金融ネットワークを構築しようとするSBIの戦略がうかがえる。今回のコインハコの子会社化も、その構想にシンガポールを中心とするアジアの事業基盤を組み込む取り組みの一つと位置付けられる。

参考:SBI
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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