WLFI、ジャスティンサンを名誉毀損で提訴。トークン巡る対立が法廷へ

WLFIがサン氏を名誉毀損で提訴

暗号資産(仮想通貨)関連プロジェクトのワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)が、トロン(Tron)創設者ジャスティン・サン(Justin Sun)氏を名誉毀損で提訴したと5月4日に発表した。同社は、フロリダ州マイアミ・デイド郡の第11司法巡回裁判所に同日付で訴状を提出したという。

訴状によると、WLFIはサン氏が同社に関する虚偽かつ名誉毀損的な発言を意図的に公表したと主張している。これにより同社の評判や事業、コミュニティへの信頼が損なわれたとしている。また同社は、損害賠償および発言の公開撤回を求めている。

さらに同社は、サン氏が自身の経済的利益を図る目的で、同社トークン「WLFI」に関して不適切な移転や第三者名義での購入、空売りを行った疑いがあると主張している。加えて、こうした行為と並行して、トークン価格の下落を意図した協調的な中傷キャンペーンを展開したとも指摘している。これらの行為はトークン販売に関する契約条件に違反するものだとしている。

また同社は、サン氏がトークン凍結に関する権限を事前に認識していたにもかかわらず、これを「隠れたトラップドア」として批判したと主張している。同権限は販売規約や契約書、公開ブロックチェーン上でも確認可能だったと説明している。

一方、サン氏は5月4日、自身のXアカウントで今回の訴訟について「根拠のないPRスタントに過ぎない」と述べ、「自身の行動を支持しており、法廷で争うことを楽しみにしている」と反論した。

なお、今回の訴訟は、両者の間で続いてきたトークン凍結を巡る対立の延長線上にある。

サン氏は2025年9月、自身のウォレットにあるWLFIトークンが凍結されたと主張し、プロジェクト側に対して凍結解除と透明性の確保を求めていた。これに対しWLFIは、悪意ある、または高リスクな活動からコミュニティを保護するための措置だったと説明している。

その後も両者は、トークンの管理権限やガバナンスの透明性を巡り、X上で批判の応酬を続けていた。

さらに今年4月には、サン氏がWLFIを相手取り、自身のトークンが違法に凍結されたとして提訴しており、法的対立はすでに表面化していた。

画像:Reuters

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渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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