ビットコイン支援の非営利団体「MARA財団」設立

量子耐性やセキュリティ予算の課題にも対応

ビットコイン(BTC)のマイニング事業を主軸とするマラ・ホールディングス(MARA Holdings)が、非営利団体「MARA財団(MARA Foundation)」の設立を4月27日に発表した。同社CEOのフレッド・ティール(Fred Thiel)氏が「Bitcoin 2026」カンファレンス上で発表した。

MARA財団は、MARAによる資金提供のもと、ビットコインネットワークの長期的な健全性・耐久性・普及を目的として設立される。ティール氏は発表の中で「ネットワークをセキュアにするマイナーには、それが目指すものを守る義務がある」と述べ、単なるマイナーとしての責任を超えた戦略的コミットメントであることを強調した。MARAはハッシュパワーで世界最大規模のビットコインマイナーの一つであり、企業によるビットコイン保有量でも世界第4位に位置する。

MARA財団が最初に掲げるのは、ビットコインのセキュリティ予算の確保だ。マイニング補助金は4年ごとに半減し、最終的にはゼロになる。補助金がなくなった後、マイナーの収入はトランザクション手数料のみとなるため、財団は「堅牢で健全な手数料市場の発展」を支援するとしている。

次に財団が注力するのが、量子コンピュータへの耐性強化だ。「量子コンピュータは現時点でビットコインへの直接的な脅威ではないが、ネットワークのアップグレードには時間を要するため、早期の準備が重要」との立場をとり、量子耐性ウォレット(PQウォレット)の開発や、ビットコインの技術コミュニケーションを専門とし、現在MARAに在籍するイザベル・フォックスン・デューク(Isabel Foxen Duke)氏が共同執筆したビットコインの量子耐性に関する改善提案「BIP360」などの提案を支援する。

またMARA財団は、セルフカストディの普及とオープンソース開発にも取り組む。自己管理型ビットコインへのアクセス拡大や、スケーリング・マイニング・ユーザーインフラを含むフリー&オープンソース技術の開発を支援するほか、グローバルサウスをはじめとする金融の自由を求める地域でのビットコイン活用も後押しするという。

さらにMARA財団では、教育・アドボカシー活動にも力を入れる。技術者・開発者向けの教育コンテンツや多言語対応のビットコイン教育の提供に加え、政策立案者や活動家に向けたアドボカシーも展開する予定だ。

またMARA財団は10万ドル(約1,592万円)の助成先をコミュニティの投票で決める取り組みもウェブサイト上で開始している。さらに、四半期ごとのリサーチレポートや助成情報の発信も予定しているとのことだ。

参考:マラ財団
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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