イーサリアム財団共同エグゼクティブディレクター、zkEVM証明のL1統合に向けた技術ロードマップ公開

イーサリアム財団がzkEVM証明のL1統合に向けた技術ロードマップを公開

イーサリアム(Ethereum)財団の共同エグゼクティブディレクターであるトマシュ・K・スタンチャック(Tomasz K. Stańczak)氏が、イーサリアムL1でzkEVM証明をサポートするための技術文書(ロードマップ)を1月15日に共有した。この計画は、zk証明をL1の検証プロセスに組み込むためのマイルストーンを示すものだ。

公開されたロードマップは8つの主要プロジェクトで構成されている。

プロジェクト1では、ブロック検証に必要なすべてのデータを保持する「ExecutionWitness」と呼ばれるデータ構造の生成を目標としており、実行層(EL)クライアントが担当する。プロジェクト2では、ExecutionWitness等を用いて状態遷移を検証するためのzkEVMゲストプログラムの整備が位置づけられている。

プロジェクト3ではzkVMとゲストプログラム間のインターフェース標準化(再現ビルド等を含む)を目指し、ELとzkVMチームが協力する。これにはハードウェアターゲットの標準化、zkVMプリコンパイルへのアクセスインターフェース、IO(入出力)アクセスインターフェースの標準化が含まれる。プロジェクト4では、コンセンサス層(CL)クライアント側でzk証明を受け入れるための検証・展開手順(テストベクタやロールアウト計画等)が論点となる。

プロジェクト5では、zkVMの統合やGPU検証(例:zkboost)など、運用面も含む証明生成・検証インフラの整備が含まれる。プロジェクト6では、Witness/証明生成時間等のベンチマークとネットワーク影響測定を通じ、将来のガス価格再設定等に資するデータ整備を目指す。プロジェクト7では、形式仕様、供給網(再現ビルド・署名等)、成熟度フレームワークなど、セキュリティ面の枠組みを確立する。プロジェクト8は外部プロジェクトとしてePBS(enshrined Proposer-Builder Separation)を位置づけており、ブロックの証明に利用できる時間を増やすことを目標としている。

なおePBSなしでは、証明者がブロックの証明を作成するために利用できる時間は1〜2秒だが、ePBSを導入することで6〜9秒に延長される。

ePBSはEIP-7732として、2026年に予定される次期アップグレード「Glamsterdam」での主要候補(ヘッドライナー)として言及されている。今回のロードマップは、zkEVMをメインネットに統合するための基本的な部分として、L1のガバナンスとインフラに統合することの重要性を強調している。 

参考:github 
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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