日本初ステーブルコイン「JPYC」、発行額が2億円突破

JPYCの発行額が2億円に

日本初のステーブルコイン「JPYC」の発行額が、10月27日の正式リリースから17日後(18日目)の11月13日、2億円を突破した。JPYC公式Xより同日発表された。

サードパーティーとして公開されている「JPYC情報確認くん」によると、記事執筆時点(11/13 14:20)での発行量は2億310万2,208JPYCとなっている。

現在JPYCが発行されているブロックチェーンは、イーサリアム(Ethereum)、アバランチ(Avalanche)、ポリゴン(Polygon)。発行量が最も多いのはポリゴンで1億2,540万6,631JPYC。次にアバランチで3,569万5,577JPYC、そしてイーサリアムが4,200万JPYCとなっている。

また発行・償還を含めた24時間取引量は2,955万8,189.63JPYCで、24時間トランザクション数は36,375件、24時間アクティブアドレスは27,396 件となっている。

10月27日13:00より、JPYCの発行および償還の受付を行う専用プラットフォーム「JPYC EX(ジェーピーワイシーエクス)」が公開され、同ステーブルコインは正式リリースされた。

JPYC EXの登録ユーザーは、JPYC EX上から発行予約を行い、銀行振込によって指定の口座に日本円の入金をすることで、登録済ウォレットアドレスへのJPYC発行が受けられる。また同様に、JPYC EX上から償還予約を行い、指定されたアドレスにJPYCを送付することで、登録出金口座への日本円払い戻しができるとのこと。

同サービスによるJPYCの発行・償還は1回3,000円以上、1日100万円までとなっている。ただしイーサリアムの発行のみ100万円以上の利用額制限がある。ユーザー間の送金・決済には制限がないとのことだ。

JPYC社が発行する資金移動業型ステーブルコインJPYCは、日本円と1:1で交換可能な日本円建ステーブルコインであり、裏付け資産は日本円(預貯金および国債)によって保全する。これにより利用者は同額の日本円に償還できるステーブルコインが利用できるようになる。

JPYC社はJPYC取り扱いにあたり、8月18日付で資金決済法に基づく「資金移動業者(第二種)」の登録を得ている。 2023年6月の資金決済法の改正により、日本におけるステーブルコインは「電子決済手段」として位置付けられ、発行・償還等の枠組みが整備された。なお電子決済手段には、資金移動業者にて発行される「1号電子決済手段」と、信託会社・信託銀行により発行される「3号電子決済手段(特定信託受益権)」がある。JPYCは1号電子決済手段となる。 

画像:iStocks/jauhari1

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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