モナド、コインベースで「MON」トークン販売へ。最大7億5,000万MONを提供

「MON」のトークンセールは小口参加者を優先する配分方式に

EVM互換のレイヤー1ブロックチェーン「モナド(Monad)」を支援するモナド財団(Monad Foundation)が、暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)のトークンセールプラットフォームを通じて独自トークン「MON」の販売を実施すると11月11日に発表した。

公開された開示文書によると、MONトークンの完全希薄化後評価額(FDV)は25億ドル(約3,750億円)で、総供給量の7.5%にあたる最大7億5,000万MONが販売される。販売は1MONあたり0.025ドル(約3.75円)とのこと。販売期間は米東部時間で11月17日9:00から11月22日21:00までとなっている。

配分方法については、申込超過時に「ボトムアップ方式(Bottom-up)」と呼ばれる独自の仕組みを採用するという。これは小口参加者を優先する設計で最小申込額の参加者から順にトークンを割り当てられるようにし、大口購入者による集中を防ぐためであるとのこと。

MONトークンはネットワークのステーキング、トランザクション手数料の支払い、ガバナンス参加などに利用される。販売後はコインベース上場ロードマップへの追加も予定されている。

モナドネットワークは、イーサリアム仮想マシン(EVM)と完全互換性を保ちつつ、独自のコンセンサスアルゴリズム「モナドビーエフティー(MonadBFT)」により、秒未満のファイナリティで数千件の取引を処理できる性能を持つとされる。2022年から2024年にかけて合計2億6,200万ドル(約393億円)の資金調達を実施しており、主要投資家にはドラゴンフライ(Dragonfly)やパラダイム(Paradigm)などが含まれる。

また開示文書では、流動性確保のために複数のマーケットメイカーとの契約内容も公開されている。エムエフ・サービス(MF Services)は、サイアントアーブ(CyantArb)、オーロス(Auros)、ギャラクシー(Galaxy)、ジーエスアール(GSR)、ウィンターミュート(Wintermute)と貸借契約を締結しており、契約期間はウィンターミュートのみ1年、他のマーケットメイカーとは1ヶ月とされている。

主要プロジェクトがこのようにマーケットメイカーとの契約規模・期間を公表するのは極めて異例であり、コミュニティでは「前例のない透明性」や「業界における新たなスタンダード」として評価する声も上がっている。

参考:モナド
画像:PIXTA

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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