ハッシュキーとクラーケンが提携、機関投資家によるトークン化資産の採用促進に向け

HashKey GroupとKrakenが提携

デジタル資産金融サービスのハッシュキーグループ(HashKey Group)と海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、機関投資家によるトークン化資産の採用を進めるための戦略的パートナーシップを11月5日に発表した。

この提携により両社は、トークン化資産に関する市場拡大に向けた戦略的イニシアチブを共同で推進するとのこと。また両社は、APAC(アジア太平洋地域)全体でRWA(現実資産)のトークン化の可能性を引き出すことを目指すという。

今回の提携による両社の協業領域は3つに及ぶとのこと。1つ目は、欧米とアジアの市場にまたがる機関投資家向けオンチェーン製品の市場投入戦略の調整。2つ目は、開発者エンゲージメント・コミュニティ施策・トークン化に関する規制対話の支援。3つ目は、共同ブランドのキャンペーン機会を検討してトークン化資産の認知を高め、より広範で現代的かつ分散化したトレーディングポートフォリオの役割を示すことだという。

また今回の提携は、長期的に西洋とアジア間のキャピタルフローに向けた基盤を築き、より広範なデジタルファイナンスの応用と相互運用可能なインフラを可能にすると説明されている。

ハッシュキーグループは、香港に本社を置くエンドツーエンドのデジタル資産金融サービスグループで、シンガポール、日本、アイルランド、バミューダなどでも事業を展開している。同社は香港でのIPO(新規株式公開)を非公開で申請したと、10月10日にブルームバーグにより報じられた。同社は早ければ年内に上場し、最大5億ドル(当時約760億円)を調達する可能性があるという。

参考:ハッシュキーグループ
画像:iStocks/pgraphis・Makalo86・noLimit46

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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