アニモカブランズがナスダック上場を計画、AIソリューション提供のカレンクGと逆さ合併で

アニモカブランズがナスダック上場を計画

世界の金融機関にAIソリューションを提供する米ナスダック上場のカレンクグループ(Currenc Group)が、香港拠点でブロックチェーンゲーム開発やNFT分野への投資を行うアニモカ・ブランズ(Animoca Brands)との逆さ合併について、拘束力のない契約書を締結したと11月3日に発表した。

この合併案では、カレンクがアニモカブランズの発行済み株式を100%取得するが、新たな事業体の発行済み株式はアニモカブランズの株主が所有することになり、残り5%をカレンクの株主が保有することになる。新事業体はアニモカブランズの名称で運営されることになる。クロージングは2026年になる見込みだという。

なおカレンクの金融機関向けAIソリューションやデジタル送金プラットフォーム等の既存事業は売却される予定で、合併完了前にカレンクの現在の株主に分社化されるとのこと。

この合併が完了すれば、デジタル資産の投資とサービス、現実世界資産(RWA)のトークン化、消費者と機関向けのブロックチェーンアプリケーションにまたがるグローバルな成長戦略を持つナスダック上場企業の誕生が期待されるとのことだ。

なおアニモカは、2020年3月にオーストラリア証券取引所(ASX)から上場廃止されている。この理由は同社による暗号資産やブロックチェーン関連事業の投資が、当時の取引所の財務および資産規制と一致しないと見なされたためであるという。

またアニモカは、2022年の資金調達ラウンドで59億ドルの評価を受けていた。

さらに昨年6月、同社が2025年に香港か中東での上場を検討していることが報じられていた。

参考:カレンクグループアニモカブランズ
画像:iStocks/eugenesergeev

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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