香港アニモカがProvLabsと提携、RWAマーケットプレイス「NUVA」共同開発へ

Animoca BrandsがRWAマーケットプレイス提供へ

ブロックチェーンゲーム開発やNFT分野への投資を行う香港拠点のアニモカブランズ(Animoca Brands)が、RWA(現実資産)の管理を手がけるプロヴィナンスブロックチェーンラボ(Provenance Blockchain Labs:ProvLabs以下、プローヴラボ)との戦略的パートナーシップ締結を8月7日に発表した。

両社はこの提携を通じ、RWAの資産発行者と投資家をつなぐRWAマーケットプレイス「NUVA」を共同開発するとのこと。同マーケットプレイスは、ブロックチェーンに依存しない統合型マーケットプレイスとして今年第4四半期にローンチされる予定だという。

同マーケットプレイスでは、主要な資産発行者による異なる利回り戦略やリスクプロファイルを持つ、特定資産を厳選してまとめた運用プール「ボールト(vault)」が提供されるとのこと。

また個人投資家、機関投資家、Web3財団などは、NUVAを通じてパーミッションレス(許可不要)で幅広い投資商品にアクセスできるという。そして資産発行者は、自らの資産をオンチェーン化し、世界規模の流通チャネルにアクセス可能となっている。

さらにNUVAでは、ガバナンス権やステーキング報酬、その他のユーティリティを備えたトークンを発行し、エコシステム全体の参加者を連携させる計画も進められているとのこと。

NUVAの開発にあたっては、プローヴラボが製品およびインフラの開発を担当。アニモカブランズは、Web3エコシステムや機関とのネットワークを活用して、市場投入、トークノミクス設計、上場戦略を推進するという。

なおNUVAは、RWA特化のパブリックブロックチェーン「プロヴィナンスブロックチェーン(Provenance Blockchain)」上に構築される予定とのこと。同チェーンのTVL(総預かり資産)は現在、157億ドル(約2兆3,104億円)超に達しているという。

初期段階のNUVAでは、米フィンテック企業フィギュアテクノロジーズ(Figure Technologies)の利子付きステーブルコイン「YLDS」と、住宅担保型リボルビング融資(HELOC)を裏付けとする「nuYLDS」および「nuHELOCs」のボルトが提供される予定とのこと。

これらのHELOCは、フィギュアテクノロジーズ子会社でHELOC貸し手を担うフィギュアレンディング(Figure Lending)が発行するという。

フィギュアテクノロジーズは、独自開発したプロヴィナンスブロックチェーンを基盤に、HELOCの起源化から証券化・取引決済までをオンチェーンで完結させるエコシステムを構築している。プロヴィナンスブロックチェーンではこれまでに、累計160億ドル(約2兆3,555億円)超のHELOCを起源化しており、非銀行系では米最大規模を誇る。

参考:アニモカブランズ
画像:iStocks/Muhammad-Farhad

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した