サークルとセーフ、「USDC」の機関向けセルフカストディ基盤を構築へ

SafeとCircleが戦略的提携

スマートアカウント基盤を提供するセーフ(Safe)とステーブルコイン発行企業の米サークル(Circle Internet Group)が、米ドル建てステーブルコイン「USDC」の機関向け保管およびDeFi(分散型金融)利用に関する戦略的パートナーシップを締結したと10月14日に発表した。

両社は今回の提携を通じて、USDCを安全に保管・運用できるセルフカストディ環境を構築し、セーフをUSDCの主要な機関向けストレージソリューションとして位置付けるという。

現在セーフのスマートアカウント上には約25億USDC(約3,800億円)が保管されている。セーフによると、2023年以降Safeを通じて送金されたUSDCは累計で約570億ドルに達し、過去18か月間で規制の明確化を背景に機関投資家の利用が急増しているという。月間送金額も2024年初頭の15億ドルから2025年9月には41億ドルに拡大し、年間ベースでは前年比およそ2倍のペースで推移している。

セーフは複数署名(マルチシグ)によるスマートアカウント技術を提供しており、イーサリアム上の全取引の約4%を支えている。両社は今後USDCを中心としたトレジャリー管理機能を強化し、DAOや暗号資産ファンド、企業など幅広い機関向けにセルフカストディ基盤を提供していく方針を示した。

セーフは現在約600億ドル(約9兆円)規模のデジタル資産を保護しており、2025年第1四半期には取引高1兆ドルを突破した。またサークルは、米ドル建てステーブルコインUSDCおよびユーロ建てステーブルコインEURCを発行し、ブロックチェーンを活用した決済・商取引インフラを提供している。

参考:Safe財団
画像:PIXTA

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あたらしい経済 編集部

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