ナスダックとR3が機関投資家向けのデジタル資産プラットフォーム提供で連携

ナスダックとR3が機関投資家向けのデジタル資産プラットフォーム提供で連携

世界最大の米国新興企業株式市場であるNASDAQ(ナスダック)とR3が機関投資家向けのデジタル資産プラットフォーム提供で長期的な協業契約を締結したことが明らかになった

この協力の一環として、ナスダックのマーケットテクノロジー事業はR3のエンタープライズブロックチェーンソフトウェアCordaを活用し、デジタルアセットマーケットプレイスのためのフルライフサイクルソリューション構築のための専門的なサービスとサポートを提供する。

さらにCorda Enterpriseを利用することで、ナスダックはより広範なプラットフォームとパートナーシップ戦略を強化し、24時間365日体制で新規および既存の市場インフラ事業者のための完全な資産ライフサイクルを管理するためにCorda Enterpriseを利用した機関投資家向けの新しい資産をサポートを行っていくとのこと。

R3のChief Revenue OfficerであるCathy Minter(キャシー・ミンター)氏は「金融機関はデジタル資産のニーズに対応することへ大きな可能性を認識するようになってきています。R3は、より安全で信頼性が高く、規制された環境向けに設計されたソリューションで金融機関が今後デジタル資産に対応できるよう支援することができます。R3社はナスダックと協力して、デジタル資産市場を構築するためのワールドクラスのプラットフォームを提供し、これらの市場をはじめとする世界中の市場の成長を急速に加速させることを支援していきます」とコメントした。

ナスダックのデジタルアセット、マーケットテクノロジー部門の責任者であるJohan Toll(ヨハン・トール)氏は「ナスダックとR3のコラボレーションは、ダイナミックで信頼性の高いデジタルアセットマーケットプレイスの創造と成長をサポートする技術の継続的な開発におけるナスダックの重要なマイルストーンでした。Cordaはナスダックのテクノロジーエコシステムとパートナーシップ戦略にうまくフィットし、スケーラブルなデザインと新たな段階の相互運用性の効果を発揮してくれます」とコメントした。

編集部のコメント

NASDAQ(ナスダック、National Association of Securities Dealers Automated Quotations)は、1971年に全米証券業協会(NASD)の主催で開設されたアメリカ合衆国にある世界最大の新興企業(ベンチャー)向け株式市場です。ナスダックはブロックチェーン領域への取り組みが積極的で、2019年9月に、DeFi(分散型金融)のインデックスの提供を開始、そして10月にはAIを活用した暗号資産(仮想通貨)トップ100のインデックスの提供を開始していました。

R3の提供するCordaへは既存の大手金融への参入が目立っています。海外では、HSBCがCordaブロックチェーンに100億ドルの紙ベースの私募記録を載せて運用を開始しました。日本では、4月16日にSBIが外国為替取引の内容確認業務にCordaを導入したことを発表しました。金融領域にとってブロックチェーン技術は、資産をより安全かつ流動性高く管理できる仕組みであるという理解が進んでているのではないかと、あたらしい経済編集部は考えています。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:champc,Rudzhan-Nagiev)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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