Starknetが数時間のネットワーク障害から復旧
イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「スタークネット(Starknet)」が数時間にわたるネットワーク障害から復旧し、ブロック生成を正常に再開した。公式Xより9月2日に発表された。
同ネットワークは同日、合計で2度のダウンタイムに見舞われ、数時間オンチェーントランザクションが停止していた。
障害の復旧に向けて、開発チームはブロック番号1,960,612からチェーン再編成(リオーグ)を実施し、約1時間分のアクティビティをロールバックした。また2日UTCの2:23から4:36の間に送信されたトランザクションは処理されなかったため、該当するユーザーは取引を再送信する必要がある。
現在はブロック生成が通常運用に戻り、ほとんどのRPC(リモートプロシージャコール)プロバイダーが稼働している。残りのプロバイダーも間もなくアップグレードが完了する予定だ。開発チームは「完全な振り返り分析を含む詳細な報告書を後日公開する」としている。
スタークネットはゼロ知識証明を活用したレイヤー2ブロックチェーンで、トランザクションをオフチェーンでバッチ処理し、暗号学的証明をイーサリアムに投稿することで手数料削減とスループット向上を目指している。また同時にイーサリアムの高いセキュリティを継承している。
同ネットワークでは数時間規模の障害は稀で、QuickNodeのステータスデータによると、7月に約15分の短時間の問題があった以外は直近数ヶ月間100%の稼働率を維持していた。今回に匹敵する計画外の障害は2024年4月5日に発生し、丸め誤差バグが原因で4時間の中断とチェーン再編成が実施された。
なお障害は、スタークネットがビットコイン(Bitcoin)ステーカーにコンセンサスへの限定的な影響力を与える新たな施策や、アプリチェーン開発向けのSNスタック(SN Stack)の継続開発など、新しい取り組みを展開している最中に発生したとのことだ。
Starknet is fully operational again.
— Starknet (@Starknet) September 2, 2025
Block production has resumed normal operation. Transactions submitted between 10:21–10:45am UTC were not processed, and the chain has been rolled back to block 1962681.
Any transactions from that point onward will need to be resubmitted.… https://t.co/5MvCLKDGYl
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