トンストラテジーが2.5億ドルの自社株を買戻へ、アルファトンキャピタルもTON取得へ

TON Strategy自社株買い、AlphaTONがTON取得へ

米ナスダック上場のTONストラテジー(TON Strategy)が、普通株式を最大2億5,000万ドル(約370億円)分まで買い戻すと9月3日に発表した。

同社は、株価がNAV(純資産価値)に対して割安な場合は自社株買いを行い、逆に割高な場合は株式を発行してTONの購入に充てると説明している。今回のプログラムは、その戦略を実行するための手段と位置づけられている。

TONストラテジーは、暗号資産(仮想通貨)トン(TON)に特化した財務資産(トレジャリー)戦略への転換を進めており、同日付でバーブテクノロジー(Verb Technology:VERB)から現名称へ社名を変更した。これに伴いティッカーシンボルも「VERB」から「TONX」に変更され、ナスダック・キャピタル・マーケットでの取引を開始した。

バーブテクノロジーは、ソーシャルコマースやAIビデオマーケティング技術を展開していた企業で、AIライブショッピングプラットフォーム「MARKET.live」など複数の事業を運営していた。これらの事業はTONストラテジーに引き継がれるという。

今回の買い戻しは、同社の取締役会が全会一致で承認したもので、公開市場での取引やその他の手段を通じて実施される可能性があるという。取得時期・株数・価格は、市場環境や株価などに左右され、特定の株数を取得する義務はないとしている。

また同じくナスダック上場のアルファトンキャピタル(AlphaTON Capital)は9月3日、約1億ドル規模のTONを取得する計画を発表した。同社はポーテージバイオテック(Portage Biotech:PRTG)から社名を変更し、9月4日からはナスダックでティッカーシンボル「ATON」で取引を開始するという。

アルファトンキャピタルは、TONの取得やネットワークインフラの運営、テレグラム(Telegram)エコシステム内でのアプリ開発支援を戦略の柱とする暗号資産トレジャリー企業として再編されるとのことだ。

参考:TONストラテジーAlphaTON
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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