MiCA準拠でInk・Solana・Ethereumに対応
ステーブルコイン発行企業パクソス(Paxos)は、米ドル連動型ステーブルコイン「Global Dollar(USDG)」を、欧州連合(EU)域内のユーザー向けに7月1日に正式リリースした。
「USDG」は、ロビンフッド(Robinhood)、クラーケン(Kraken)、アンカレッジ・デジタル(Anchorage Digital)などの有力企業が参加する「Global Dollar Network」の基軸通貨である。EUの「暗号資産市場規制(MiCA:Markets in Crypto-Assets Regulation)」に準拠し、フィンランド金融監督庁(FIN-FSA)の監督下で発行される完全裏付け型のステーブルコイン。発行体は、フィンランド法人の「Paxos Issuance Europe OY」だ。
なお「USDG」は現在、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、および、クラーケンのイーサL2であるインク(Ink)上で利用可能だ。
パクソスは、USDGが1:1の米ドル建て担保方式を採用しており、流通量に応じた裏付け資産が欧州の銀行機関に保管されていると説明。「MiCA」に基づく電子マネー機関(EMI)として登録された「Paxos Issuance Europe」が、流動性管理、監査、準備金体制の維持などを担っている。
パクソスの戦略責任者ウォルター・ヘッサート(Walter Hessert)氏は、「ステーブルコイン需要が急拡大する中、USDGをEUで展開できたことを誇りに思う。「MiCA」に完全準拠し、高水準の消費者保護を実現するグローバルなデジタル資産の提供を体現している」とコメントした。
オープンステーブルコインネットワークの「Global Dollar Network」には、今後、マスターカード(Mastercard)やファイサーブ(Fiserv)の参画も予定されており、グローバルな決済・送金ユースケースのさらなる拡大が期待されている。
参考:発表
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