DEAがJIAからシリーズAで10億円調達、ADHD症状改善支援ゲームの事業拡大へ

DEAがJIAから10億円調達

シンガポール拠点でグローバルにGameFiプラットフォーム事業を展開するDigital Entertainment Asset(DEA)が、日本の金融サービス企業ジャパンインベストメントアドバイザー(JIA)と、シリーズAラウンドでの10億円の資金調達について合意したと6月25日に発表した。また両社は、戦略的パートナーとして業務提携契約も締結したとのこと。

今回の提携によりDEAは、同社が有するゲーミフィケーション技術とJIAの金融事業及び戦略実行アドバイザリー事業の知見を融合し、地域創生や森林保全、農業・漁業など様々な領域において「ゲームを通じて社会課題を解決する」取り組みをJIAと推進していくとのこと。

なおDEAは今回の調達に加えてシリーズA調達額として総額約22億円を目標としているという。JIAは引き続きDEAのシリーズA資金調達達成に向けてサポートを行うとのことだ。

また今回DEAは、JIAがマジョリティシェアを持つPE投資先であり、米国発祥の高精度脳波テクノロジーを有するバイオインテリジェンス企業、Bio Search(バイオサーチ)が開発・販売するゲーム「Focus Pocus(フォーカス・ポーカス)」の次世代版開発による事業拡大に関して、JIAと戦略的パートナーシップを締結したとのこと。

「Focus Pocus」は、ADHD(注意欠如・多動症)の症状改善を支援するニューロフィードバックゲーム。ニューロフィードは、脳波をリアルタイムで測定し、その脳信号を被験者へフィードバックすることで、脳の働きを意識的に最適化しようとする技術のこと。

DEA代表取締役で共同CEOの吉田直人氏によると今回のJIAとの提携で、まずは「Focus Pocus」を人材開発および能力開発領域のゲームとして事業拡大する考えとのことだ。

2018年シンガポールで創業したDEAは、Play-to-Earn(P2E)の課題解決ゲームプラットフォーム「PlayMining」、NFTマーケットプレイス「PlayMining NFT」、電力会社と連携した社会貢献型ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」、遠隔ゴミ分別ゲーム「Eco Catcher Battle(エコキャッチャーバトル)」など運営する他、独自暗号資産(仮想通貨)「DEAPcoin(DEP)」を発行している。

今年1月にDEAは、約10億円の社債による資金調達を実施したと発表。

この調達は、東証グロース上場のフィンテック企業のズー(ZUU)の連結子会社で、ファンド組成および事業支援を行うズーファウンダーズ(ZUU Funders)組成の「ZUU ターゲットファンド for PlayMining 投資事業有限責任組合」を通じ、DEAの持株会社であるプレイマイニング(PlayMining)に対して行われた。

参考:DEA
画像:iStocks/BadBrother

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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