Krakenがプライムブローカレッジ提供開始
米サンフランシスコ拠点の大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、適格機関投資家向けにフルサービスのプライムブローカレッジプラットフォーム「クラーケンプライム(Kraken Prime)」を提供開始したと6月3日に発表した。
プライムブローカレッジ(Prime Brokerage)とは、ヘッジファンドや大口の機関投資家に対して、証券の取引、貸借、決済などの包括的な金融サービスを提供する業務を指し、その中核を担うのがプライムブローカー(Prime Broker)と呼ばれる専門金融機関である。
資産運用会社やヘッジファンド、法人などの顧客は、「クラーケンプライム」を通じて、世界20以上の取引所を介した暗号資産市場全体の90%以上をカバーする流動性にアクセスできるとのこと。なお取引は、米国の州認可銀行であるクラーケンファイナンシャル(Kraken Financial)が管理する認定カストディから直接実行可能だという。
また「クラーケンプライム」では、資産担保融資やT+1クレジットファシリティの提供に加え、クラーケン開発の独自ルーティングシステムを通じたプラットフォーム内外の流動性にも接続されているとのこと。なおT+1クレジットファシリティは、取引日の翌営業日後に決済が完了することを前提に提供される信用枠である。
なお「クラーケンプライム」は、米国公認会計士協会(AICPA)によって制定されたセキュリティ・コンプライアンスのゴールドスタンダード(最高水準)であるSOC2タイプ1(SOC 2 Type I)および、情報セキュリティマネジメントに関する国際規格ISO/IEC 27001の認証を取得しているという。
これにより「クラーケンプライム」のセキュリティやコンプライアンス、運用体制において高い基準を維持しているとのことだ。
参考:Kraken
画像:Reuters