ソラナDEXアグリゲーター「Jupiter」、最新ルーティングエンジン「Juno」稼働開始

Jupiterが最新ルーティングエンジン公開

ソラナ(Solana)基盤の分散型取引所(DEX)アグリゲーターであるジュピター(Jupiter)にて新たなルーティングエンジン「ジュノ(Juno)」が稼働開始した。ジュピターの公式Xより4月18日に発表された。

ルーティングエンジンは、DEXアグリゲーターでの暗号資産(仮想通貨)の交換において、複数の取引経路からユーザーにとって最も効率的なルートを選定し、実行するためのシステムを指す。

「ジュノ」は、ジュピターで過去に開発されたルーティングエンジン「メティス(Metis)」および「ジュピターZ(JupiterZ)」の設計を基盤に構築された最新バージョンのルーティングエンジンとなっている。

「ジュノ」では、ハッシュフロー(Hashflow)やディーフロー(DFlow)といった外部のルーティングエンジンのプロトコルを内部に統合し、それぞれが持つルートの提案を横断的に比較・最適化することが可能とのことだ。

また「ジュノ」は、自己学習型のアルゴリズムや外部アグリゲーターとの統合機能を備えており、複数のルーティング経路をリアルタイムで分析および最適化できるとのこと。

さらに、各トランザクションを通じたリアルタイムの分析・学習も行い、見積もり価格と実行価格に差異が生じた場合にはその原因を特定するという。これにより、以後同様の問題が発生しないよう「ジュノ」では対応可能となっている。

また「ジュノ」の導入に伴い、新たなルーティングエンジン「メティスv1.5(Metis v1.5)」も発表された。このエンジンは、より複雑なスワップに対応する新たな経路や分割戦略を取り入れており、提示価格と実行価格の整合性を平均4.6倍向上させるという。

「ジュノ」は、Web版およびモバイルアプリ版から利用可能である。なお外部アグリゲーターとの統合は現在一部ユーザー向けに展開中で、今後対象は段階的に拡大される予定だ。

ジュピター(Jupiter)は今月3日に、ソラナ上のNFTプラットフォーム「ドリップ(DRiP)」を買収したと発表した。買収額は公表されていない。

「ドリップ」は、ソラナの主要dApps(分散型アプリケーション)のひとつであり、これまでにパジーペンギンズ(Pudgy Penguins)やドゥードゥルズ(Doodles)といった人気NFTプロジェクトのマーケティングキャンペーンを手がけてきた実績を持つ。

「ジュピター」は買収を通じて、「ドリップ」で配布されてきたNFTを、同DEXのスワップ、モバイル、ポートフォリオ管理、さらには今後発表予定の新プロダクトに組み込む計画だ。

画像:iStock/FlashMovie

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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