ペイパルの独自ステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」、ソラナに対応開始

PYUSDがソラナに対応開始

米決済大手ペイパル(PayPal)の独自ステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」が、ソラナ(Solana)ブロックチェーンに対応開始したことが5月29日発表された。

ペイパルは、ブロックチェーン分析プラットフォーム「アルテミス(Artemis)」のデータから、ソラナがステーブルコインの送金に最も使用されているブロックチェーンとして、トークン化された取引を実行する主要なブロックチェーンとして浮上しているとし、決済ユースケースに使用され続けている「PYUSD」にとってソラナが理想的であると説明している。

なおソラナ上の「PYUSD」の販売は、ペイパルおよび同社のモバイル決済アプリ「ベンモ(Venmo)」の他、大手海外暗号資産(仮想通貨)取引所のクリプトドットコム(Crypto.com)、web3ウォレットのファントム(Phantom)、「PYUSD」発行元のパクソス(Paxos)が対応しているとのことだ。

「PYUSD」は、米ドルの価格に1:1でペッグ(固定)されたステーブルコインだ。昨年8月にペイパルがローンチを発表した。なおペイパルのような大手金融会社が独自のステーブルコインを発行するのは、初の事例である。

ペイパルによると「PYUSD」の価値は米ドル預金・短期米国債・同様の現金相当物に100%裏付けられているという。発行元については「パクソストラストカンパニー(Paxos Trust Company)」が担当している。

ローンチ当初「PYUSD」は、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上で発行されるERC-20規格のトークンのみ流通していたが、今回初めて他のブロックチェーンに対応することになった。

関連ニュース

参考:ペイパル
images:Reuters

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した