ナイジェリア政府、バイナンスが主張する贈収賄疑惑を否定=報道

「実体のかけらもない」と主張

ナイジェリア政府が、大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)により主張されている贈収賄の疑惑を否定した。5月8日ブルームバーグが報じている。

この疑惑の否定は、バイナンスの現CEOのリチャード・テン(Richard Teng)氏による5月7日の声明を受けてのものだ。

テン氏によれば、問題解決のためにナイジェリアへ向かったバイナンスの社員は、現地で見知らぬ人物から申し立てに関する和解金の支払いを持ち掛けられたという。同日、バイナンスの現地弁護士は「代理人と称する人物」を通じて委員会に呼び出された後、これらの問題を片付けるために48時間以内に秘密裏に暗号資産で多額の支払いをするよう要求されたことをバイナンスに報告したという。

ブルームバーグの報道によれば、ナイジェリア情報省のスポークスマンであるラビウ・イブラヒム(Rabiu Ibrahim)氏は、テン氏が正体不明のナイジェリア政府高官に対し、贈収賄の虚偽の申し立てを行ったと主張。イブラヒム氏はテン氏の主張を「実体のかけらもない、単なる目くらまし」だと指摘している。

さらにイブラヒム氏はこの「幻の贈収賄」は「バイナンスによるナイジェリア政府を弱体化させるための組織的な国際キャンペーンの一環」だと述べ、「虚構の主張と泥を塗るようなメディアキャンペーンに頼ってもナイジェリアでの汚名を晴らすことはできないだろう」と批判している。

なおテン氏のブログには、要求された具体的な金額は記されていなかったが、イブラヒム氏の話によるとバイナンスは1億5000万ドルの要求を受けたとのことだ。

バイナンスの幹部2名がナイジェリア当局に拘束されたことは、2月29日にフィナンシャルタイムズが報じていた。

ナイジェリアの通信規制当局であるナイジェリア通信委員会(NCC)は2月21日、バイナンス(Binance)、クラーケン(Kraken)、コインベース(Coinbase)、その他の暗号資産取引所のウェブサイトへのアクセスをブロックするようインターネット・サービス・プロバイダーに命じたと一部報道が出たことをうけ、バイナンスの幹部の米国籍でバイナンスの金融犯罪コンプライアンス責任者であるティグラン・ガンバリヤン(Tigran Gambaryan)氏とアフリカ地域マネージャーである英国系ケニア人のナディーム・アンジャワラ(Nadeem Anjarwalla)氏の2名がナイジェリアに向かった。

2名はナイジェリアに入国しようとしたところ、同国でのバイナンスの活動に関する犯罪捜査の関連で拘束された。しかしアンジャワラ氏は拘束を逃れ国外に逃亡している。

両氏は、4件の脱税と3500万ドル以上の資金洗浄の罪で起訴されており、ガンバリヤン氏の裁判は今月始まる予定だ。

ナイジェリアは、慢性的なドル不足に悩んでおり、暗号資産取引サイトがナイジェリアの通貨であるナイラを取引するプラットフォームとして選ばれるようになった後、バイナンスを通貨難の原因として非難していた。

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参考:ブログブルームバーグ
images:iStocks/mirza-kadic・Pict-Rider

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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