ナイジェリア、バイナンスに100億ドルの罰金課したとの報道を否定

ナイジェリア大統領メディア補佐官が報道を否定

ナイジェリア政府と大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)は、巨額の罰金についての話合いは進めていないようだ。同国オンライン新聞「ピープルズ・ガゼッタ(Peoples Gazette)」が3月1日報じた。

この報道は、ナイジェリア当局がバイナンスに対し、罰金として100億ドル(約1.5兆円)を要求しているというBBCの報道を受けてのものだ。

ピープルズ・ガゼッタの報道によれば、当局と問題解決に向けて協議したが、100億ドルの要求については聞いていないと、BBCによる報道の直後にバイナンスの関係者が話したという。

またバイナンスは、ナイジェリアでのサービス再開を望んでいるが、現在現地当局に拘束されている幹部らの解放についての罰金を支払うつもりはないとしている。

また、ナイジェリア政府が運営するナイジェリア通信社のマネージングディレクターを務め、同国大統領のメディア補佐官でもあるバヨ・オナヌガ(Bayo Onanuga)氏は、BBCの報道を改めて否定。

同氏は、ナイジェリア政府がバイナンスに重い制裁金を課す可能性があるとは話したが、バイナンスへ罰金について通知されているとも罰金が100億ドルになるとも話していないと述べている。

またオナヌガ氏によれば、拘束されたバイナンス幹部らは、情報提供のために政府に協力しているという。

バイナンスの幹部2名がナイジェリア当局に拘束されたことは、2月29日にフィナンシャルタイムズが報じている。

ナイジェリアの通信規制当局であるナイジェリア通信委員会(NCC)は2月21日、バイナンス(Binance)、クラーケン(Kraken)、コインベース(Coinbase)、その他の暗号資産取引所のウェブサイトへのアクセスをブロックするようインターネット・サービス・プロバイダーに命じたと一部報道が出たことをうけ、バイナンスの幹部2名はナイジェリアに飛び、入国しようとしたところを同国の国家安全保障顧問事務所に拘束され、パスポートを押収されたとのことだった。

またナイジェリア中央銀行(CBN)のオレイミ・カルドソ(Olayemi Cardoso)総裁は2月27日の記者会見にて、多くの取引所を経由する不正な資金流入や、疑わしい資金流入が行われている実態に対する懸念を表明。

バイナンスを名指しし、「バイナンスの場合、過去1年間だけでも、バイナンス・ナイジェリアを通じて、私たちが十分に特定できない送金元やユーザーから、260億ドルもの資金が流れている」と述べていた。

バイナンスCEOに召喚状も

また現地紙「パンチ(PUNCH)」によれば、ナイジェリア下院金融犯罪委員会は、バイナンスのCEOリチャード・テン(Richard Teng)氏を、テロ資金供与とマネーロンダリングの疑いで委員会に召喚する構えだという。

同委員会のジンジャー・オンウシベ(Ginger Onwusibe)委員長は3月1日、バイナンスの経営陣に対し3月4日までに同委員会へ出向くよう最終通牒を出したという。

もしバイナンスがこの召喚状を無視した場合、委員会は憲法上の権限を行使し、必要な措置を取ると警告している。

なお同委員会は、オンウシベ氏の署名入りの2023年12月12日付けの書簡にて、同年12月18日の公聴会にテン氏を召喚していたという。

テン氏はこれに応えていない。この事態を受け、ナイジェリアのビジネスと金融業務を管理する既存の法律が完全に無視されていることにオンウシベ氏は失意を表明している。

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参考:BBCピープルズ・ガゼッタパンチ
images:iStocks/mirza-kadic・Pict-Rider

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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