ナイジェリアで拘束のバイナンス幹部1名が逃亡、政府はインターポールに支援要請=報道

バイナンス幹部が逃亡

ナイジェリア当局に拘束されていた、大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)の幹部の一人が逃亡したようだ。各社が3月25日報じている。

プレミアム・タイムズ(Premium Times)の報道によると、バイナンス幹部で敬虔なイスラム教徒であるナディーム・アンジャワラ(Nadeem Anjarwalla)氏は3月22日、モスクの礼拝に行くという口実でゲストハウスを出たのちに逃走したという。

なお同氏がナイジェリアに入国した英国のパスポートは、身柄を拘束された際にナイジェリア当局により押収されている。

入国管理局によれば、ケニア国籍を持つ英国人である同氏は、ケニアのパスポートでナイジェリアから出国したとみられている。しかし身柄を拘束された際には、英国のパスポート以外もっていなかったことから、同氏がどのようにしてその他のパスポートを入手したかについて入国管理局は特定を急いでいるとのことだ。

なお情報筋の話によれば、バイナンス幹部2名が収容されていたゲストハウスは、電話の使用など、多くの権利が認められていたという。

なおクリプトメディアのビットコインドットコム(Bitcoin.com)によれば、国家安全保障諮問委員会はアンジャワラ氏の逃亡を確認し、国際刑事警察機構(インターポール)に国際逮捕状を請求する意向を表明したという。

拘束の経緯

ナイジェリアの通信規制当局であるナイジェリア通信委員会(NCC)が、バイナンスを含めた暗号資産取引所について、ウェブサイトへのアクセスをブロックするようインターネット・サービス・プロバイダーに命じたと今年2月に一部報道が出た。

この事態を受けバイナンスの幹部はナイジェリアへ向かったが、入国の際に拘束されたという。

幹部らの拘束を受けて、バイナンスはビットコイン(BTC)とテザー(USDT)に対するナイラ(NGN)の取引を停止している。

なおアンジャワラ氏とともに拘束されたのは米国籍のティグラン・ガンバリヤン(Tigran Gambaryan)氏だ。同氏はバイナンスで金融犯罪コンプライアンスを監督していたという。

ナイジェリアの判事裁判所で行われた2名への刑事告発にて、バイナンスは同社のプラットフォームで取引しているナイジェリア人のデータ及び情報をナイジェリア政府に提供するよう命じられた。

しかしバイナンスはこの命令に従うことを拒否。そのため裁判所は証拠改ざん防止のために両氏の勾留期間を延期し、裁判を4月4日まで延期したという。

バイナンスは昨年7月、ナイジェリア証券取引委員会(SEC NIGERIA)より同取引所による同国での事業運営が違法認定されていた。違法認定されたのは、バイナンスによる投資家誘致活動で、その理由は同国においてバイナンスの事業がSECナイジェリアに登録および規制されていない為とのことだった。

その際にSECナイジェリアは、全ての暗号資産プラットフォームプロバイダーに対し、ナイジェリア居住者への勧誘行為の停止を命じた。

なお昨年12月にはナイジェリア中央銀行(CBN)が、それまで同国にて取引禁止されていた暗号資産取引の制限を緩和した。これにより同国にて暗号資産業に従事するためには、SECナイジェリアのライセンスを取得することが義務付けられている。

CBNのオレイミ・カルドソ(Olayemi Cardoso)総裁は2月27日の記者会見にて、バイナンスのようなプラットフォームを通じて資金が不正に流れている兆候があると、同取引所を名指しで非難していた。

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参考:Premium TimesBitcoin.com
images:iStock/Chonlatee-Sangsawang

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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