能登半島地震への暗号資産による寄付金総額が2000万円相当に、日本ブロックチェーンPJ5団体が実施

能登半島地震への暗号資産による寄付金総額が2000万円に

グラコネが実施した、日本拠点のブロックチェーンプロジェクト5団体との連携による「令和6年能登半島地震」への暗号資産による寄付金募集にて、寄付総額が約2,000万円になったことが2月26日発表された。

寄付を行ったのは、Astar Foundation(アスター財団)、AzukiCommunity(アズキコミュニティ)、Backpack(バックパック)、Fracton Ventures(フラクトンベンチャーズ)、Oasys(オアシス)だ(寄付先・金額・寄付したトークンについては下記参照)。

集めた寄付金は日本円に転換され、手数料等を除き全額寄付されるとのこと。また寄付金は、暗号資産による寄付を募るプラットフォーム「KIZUNA HUB」によるコーディネートを通じて慈善団体等への寄贈が順次行われているとのことだ。

グラコネは、「世界中にユーザーを持つ暗号資産での寄付金募集には、海外送金手数料が既存の金融機関に比べてはるかに安いことや、日本円を持たないユーザーでも手軽に寄付ができるという大きな強みがあります」と述べている。

また「暗号資産の基盤を担うブロックチェーンには取引の透明性が担保される特長があり、集まった寄付金が適正に取り扱われていることなどを辿ることが可能です」とも語っている。

またAzukiJapanコミュニティでは、被災地支援に向けたNFTアートのチャリティーセールを行ったところ、購入者のほぼ全員が海外ユーザーだったとのこと。このことはNFTアートを寄付へ活用する場合でも、「ボーダレスな支援を集める可能性が示せた」としている。

グラコネ代表取締役の藤本真衣氏は以下のようにコメントしている(一部略)。

暗号資産には、未だに投機的な印象を持つ方も少なくないかもしれません。しかし、海外送金手数料が従来の金融機関よりも格段に安価であり、また日本円を持たないユーザーでも手軽に寄付を行える点などは、国境を越えた送金や支援に非常に有用です。

弊団体ではこれまでにkizunaを通じて、暗号資産を用いた寄付活動を行ってまいりましたが、年々、様々な活用事例が増えてきていることを大変嬉しく思います。今後もこのような目的での活用がますます広がることを願っております。

今回の共同アナウンスのように、ブロックチェーン業界の良さは、時にはライバルにもなるべき立場同士も、1つの目的の為にお互いに連携し、協力し合う姿勢も持ち合わせているところだと感じています。今後も業界全体でブロックチェーンの健全な発展に貢献していければと思います。

各プロジェクトの寄付先と金額など

Astar Foundationは、61,737米ドル(約920万円)のアスター(ASTR)を日本赤十字社へ寄付予定。

AzukiCommunityは、約50万円のイーサリアム(ETH)をNFTアートによるチャリティーセールを実施し集金。これをピースウィンズ・ジャパンおよび日本赤十字社へ寄付。

Backpackは、約2万米ドル(約298万円)のソラナ(SOL)、USDC、USDTをピースウィンズ・ジャパンへ寄付。

Fracton Venturesは、681,525円相当のアービトラム(ARB)、USDC、ダイ(DAI)をピースウィンズ・ジャパンおよび日本赤十字社へ寄付。

Oasysは69,011.70SGD(763万416円相当)のオアシス(OAS)、イーサリアム(ETH)、ビットコイン(BTC)を日本赤十字社へ寄付。

関連ニュース

images:iStocks/antoniokhr

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【1/17話題】トランプ新政権が暗号資産を国家優先事項に、ヴィタリックがSoneiumの対応に好意的意見など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

Napier Labs、利回りトークン化プロトコル「Napier Finance v2」の追加情報を公開

大手DeFi(分散型金融)プロトコル「カーブファイナンス(Curve Finace)」の創業者らが出資するなどで注目を集めるDeFiプロジェクト「ネイピアファイナンス(Napier Finance)」の主要開発元「ネイピアラボ(Napier Labs)」が、新プロトコル「ネイピアファイナンスv2(Napier Finance v2)」についてのブログを1月15日に公開した

ソラナDEX「Jupiter」の「JUP」トークンが2回目のエアドロへ、割当チェッカー公開

分散型取引所(DEX)「ジュピター(Jupiter)」の独自トークン「JUP」が、2回目のエアドロップ(無償配布)で合計7億JUP(約900億円)配布される。またエアドロップ割り当て数を確認できるチェッカー機能が公開された。「ジュピター」の公式Xアカウントで1月16日発表されている

マレーシア、暗号資産・ブロックチェーンの法律導入を検討

マレーシアのアンワル・イブラヒム(Anwar bin Ibrahim)首相が、アブダビ政府および大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)と会談し、マレーシアにおいて暗号資産やブロックチェーン技術に関する法律の導入を検討していると現地メディア「ニュー・ストレーツ・タイムズ (New Straits Times)」が1月14日報じた