【取材】トキなど絶滅危惧種モチーフのスニーカー「REDLIST」、擬人化NFT販売で寄付

スニーカー「REDLIST」、擬人化NFT販売で寄付

ファッションテック企業のフリックフィットが、絶滅危惧種モチーフのスニーカーコレクション「REDLIST(レッドリスト)」とドネーションNFT「 REDLIST DIGITAL ART」の販売を1月28日に発表した。

なお編集部がフリックフィット担当者に取材したところ、NFTの発行基盤はポリゴンブロックチェーンとのことだ。

フリックフィットは「REDLIST」について、「希少価値をなくさないファッションブランド」と表現している。第1弾として、その希少価値を体現する絶滅危惧種にインスパイアされたデザインをまとったプレミアムスニーカーを展開。

日本の代表的な絶滅危惧種である「朱鷺(トキ)」、インドネシア生息「スマトラタイガー」、コロンビア生息「フキヤガマ」をモチーフにした3種類のスニーカーが販売される。

またスニーカーの販売に合わせて、絶滅危惧種の動物を擬人化したNFT「REDLIST DIGITAL ART」を販売した。

このNFTの売上は、必要経費を除く全ての金額をクリーン活動や自治体への寄付等、絶滅危惧種が生息する環境保全のために寄付する方針だという。寄付は1口5,000円より受け付け、寄付者に「REDLIST DIGITAL ART」を進呈するとのこと。

加筆:1月31日15時45分

フリックフィット代表取締役の廣橋博仁氏へ取材

「あたらしい経済」編集部は、フリックフィット代表取締役の廣橋博仁氏へ取材を行った。

–いまのNFTやweb3市場にはどのような課題があると考えていますか?

技術やアプローチはすばらしいものの、個人的にはいくつかの課題を感じています。

・投機目的が多い
・長期的なプロジェクトになりづらい
・世間、世界から信頼を得ていない
・顧客体験が難しい

多くの方が語ってきた課題として、一般ユーザーがWeb3のオンボーディングするのに、多くの概念を理解しなくてはならないです。言い換えると、Web3の価値自体は説明されたとしても、上手に使いこなせるまではユーザーにとって責任が伴う操作はたくさん要されて、体験・心理のコストはまだ高いままです。

例えばウォレットを作ったとしても、そのウォレットの管理に秘密鍵の管理や、コールドウォレットのペアリングなど、様々な安全対策が必要とされます。それでも少しだけミスをするとロールバック不可能だったり、一般ユーザーにとって「怖い」印象を与えてしまいます。

既存のWeb3プロジェクトはたくさん大胆な実験を行われてきました。ただ根本的に、ユーザーの抱える普遍的な欲求や課題を解決していないのがほとんどです。

原理原則、新しいイノベーションやソリューションが現れた際に既存のサービスよりも遥に超える価値をもたらさない限りリプレイスは起きません。そんな風にWeb3はまだユーザーサイドに生活が便利になったとか、楽しくなったとかを作れていないです。

もともとトークンといった金融的な側面で、資金の調達しやすさ・透明性などWeb3の優位性があると感じる一方、まだまだ現代のユーザーが求めるような価値を作り出せていません。

–スニーカーコレクションとNFT領域との相性について、どのように考えていますか?

スニーカーもNFTも希少性が高いものに価値がつきやすい点は似ていて、近年ストリートカルチャーの浸透に伴って資産性が出てくるファッションカテゴリーです。

特定のスニーカーは鑑賞価値・使用価値・貯蔵価値がプロデュース側の創意工夫によって売価以上の価値を叩き出していると思われます。

その価値の源泉は希少性やスニーカーが代表する価値観に裏付けられていると思い、私たちが思うアート・芸術作品、いわゆる人間が「共感」「嗜好」「収集」といった根本的なニーズを答えていると思います。上記三つを揃うものとして、NFTの本質の特徴と類似すると感じました。

私たちはNFTの発行によって、「限定的な権利」を設計できた上に、さらに既存のスニーカープロジェクトが提供できなかった「インタラクティブ性」もデザインしてみました。

つまり、今までスニーカーの世界観はブランド側がストーリーを用意するのに対して、レッドリストはユーザーがレッドリストの活動に参加して「証明としてのNFT」やブランドの活動拡大に賛同する「寄付としてのNFT」を作ることによって、ユーザーが参加すればするほどレッドリストが社会貢献ができる・ブランド価値が上がることが実現できると思います。

レッドリストへの参加や賛同はわかりやすく・誰でもブロックチェーンで確認できる状態を作って、ブランドの価値の裏付けに生かしています。

このように、レッドリストを次世代につながるコンセプチュアルなスニーカーブランドに育てたいと思います。

一方、大切なことは、レッドリストも希少性をなくさないというテーマだが、レアスニーカーを作って売りたいというわけじゃなく、次世代の地球環境を現代人が大切にするというコンセプトなので文脈が異なります。

–またファッションブランドがブロックチェーン技術を活用していく意義はどんなところにあると思っていますか?

ブロックチェーンような新しい技術は限られた人たちのためのものではないが、とっつきにくさがあることも事実です。ファッションは多くの人に興味を持ってもらいやすいのでブロックチェーン技術のマスアダプションにつながりやすいと思います。

同時にファッション業界の課題解決にも繋がると考えています。

アパレルは石油産業の次と言われる環境を汚染している産業です。大量生産・大量破棄といったニーズアンマッチな課題が生じていて、生産量をコントロール・ウェイストを減らしたい課題が存在しています。

レッドリストはブランドに賛同するユーザーのニーズを把握することによって生産の無駄を極限に減少したいと考えています。

参考:フリックフィット

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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