バイナンス、ペイセーフユーザーのユーロ取引を停止

銀行提携先のサービス撤退により

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の欧州提携銀行であるペイセーフ・ペイメント・ソリューションズ(Paysafe Payment Solutions)が、同取引所のサポートを終了する。バイナンスは9月28日、ペイセーフがバイナンスユーザーに対するユーロ(EUR)入金の処理停止を一方的に決定したと発表している。

これに伴いバイナンスは、ペイセーフを使用していたユーザーに対し、10月31日0:00(UTC)までにバイナンス口座のEUR残高を米ドルステーブルコインのUSDTに換金するよう促している。

またEUR残高の銀行口座への出金であれば、引き続き可能とのことだ。

また発表によれば、ペイセーフによるEURの処理停止に伴い、バイナンスではペイセーフユーザーに対し、EURの入金、EURでの暗号資産の購入や売却、EURでのスポット取引ペアの取引、OTC取引、EURでの自動投資プランのサポートが一時的に中断しているという。

ちなみにクレジットカードやデビットカードでEURを使用して暗号資産を購入することは可能だ。

またOTC取引に関しては、ユーザーは成行注文を通じてEURを他の暗号資産に変換することは可能だが、他の暗号資産をEURに変換することはできなくなっている。

なおバイナンスは、「すべての資金は安全であり、他のすべての暗号資産関連サービスに影響はない」と強調している。

「一方的で突然のこと」

前述のとおりバイナンスは、ペイセーフの今回の決定を「一方的な」「突然のこと」だと発表。しかしバイナンスは6月、ペイセーフが9月25日から欧州経済領域(EEA)全域において、バイナンスへの組み込みウォレット・ソリューションの提供を停止すると発表していた。

当時バイナンスの広報担当者は、ザ・ブロック(THE BLOCK)に対し、バイナンスは、銀行送金(SEPA)によるEURの入出金のプロバイダーを変更するとし、当時のパートナーであるペイセーフが、2023年9月25日からバイナンスユーザーにこれらサービスを提供しなくなると伝えていた。

バイナンスは現在、「新しいフィアットチャンネルを近日中にバイナンスに統合するよう取り組んでいる」と述べている。

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参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/nevarpp

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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