FTX、暗号資産売却の裁判所承認を得る

BTC、ETHなどの売却承認を得る

昨年11月に破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXが、暗号資産に関連する資産を清算する許可を米国裁判所より9月13日に得た。

ジョン・ドーシー(John Dorsey)連邦破産判事は、デラウェア州ウィルミルトンで開かれた法定審問にてFTXの提案を承認し、FTXが1週間に1億ドル(約147億円)まで暗号資産を売却し、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった主流の暗号資産で価格変動のリスクを最小限に抑え、受動的収入を得ることを可能にするヘッジ契約とステーキング契約を結ぶことを認めた。

FTXの要求は、破産においてFTXの顧客を弁護するために任命された公式委員会と、FTXの世界中の取引所に預金している米国以外の顧客を弁護する特別委員会によって支持された。

公聴会でドーシー判事は、2名のFTX顧客による懸念を覆した。彼らの懸念は、FTXの売却が暗号資産価格の暴落を引き起こす可能性があり、FTXが口座に保有する暗号資産の全てを自社で保有していない可能性があるというものだ。

FTXは裁判所に提出した書類の中で、同社の暗号資産清算の取り組みが、暗号資産市場を揺るがすリスクを強く認識していると述べた。

「情報漏洩」が空売りを招き、暗号資産価格が急落するリスクを管理するため、FTXは米デジタル資産投資会社のギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)を投資顧問として雇ったという。

しかし、FTXの法廷文書によると現在の暗号資産ポートフォリオをそのまま維持することは、価格が下落するにつれてFTXが特定の資産を保有することになる可能性があり、リスクも伴うという。

ドーシー判事は、両債権者委員会が合意すれば、FTXの清算ペースを週2億ドル(約294億円)まで引き上げることを認めた。

FTXは9月11日に裁判所へ提出した書類で、ソラナ11億6000万ドル(約1,706.6億円)、ビットコイン5億6000万ドル(約823.8億円)、イーサリアム1億9200万ドル(約282.4億円)を含む34億ドル(約5,002億円)の暗号資産を所有していることを明かしている。

FTXは2022年11月、数十億ドル相当の顧客の暗号資産預金を不正に使用し、紛失させたとの申立てを受け、破産を申請した。FTXは顧客に返済するために70億ドル(約1兆298.6億円)以上の資産を回収し、FTXのインサイダーや倒産前にFTXから資金を受け取った他の被告に対する訴訟を通じて、さらなる回収を目指している。

FTXの創業者であるサム・バンクマンフリード(Samuel Bankman-Fried:SBF)氏は、FTXの顧客資金を自分のリスクの高い投資の下支えに使い、顧客をだましたという容疑に対し、無罪を主張している。FTXの他の元幹部らは刑事責任を認めている。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
FTX gets court approval to sell crypto assets By Dietrich Knauth
Reporting by Dietrich Knauth, Editing by Alexia Garamfalvi and David Gregorio
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)
images:Reuters

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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