香港初、HashKeyが個人投資家向けの暗号資産取引所として認可

香港で初の個人投資家向けの暗号資産取引所としてハッシュキーが認可受ける

HashKey Exchange(ハッシュキーエクスチェンジ)が、香港において初めて、個人投資家向けの暗号資産(仮想通貨)取引所として認可を受けた。同取引所のツイッターアカウントが、ブルームバーグの報道を引用する形で8月3日発表した。

ハッシュキーエクスチェンジによると、香港証券先物委員会(SFC)からタイプ1(証券取引)ライセンスおよびタイプ7(自動取引サービスの提供)ライセンスを取得したと報告がされている。

この既存ライセンスのアップグレードによりハッシュキーエクスチェンジは、機関投資家から個人投資家に事業範囲を拡大することになった。

なお今回のライセンス取得により、香港SFC認可の機関投資家・プロ投資家向けのデジタル資産取引所として運営されていたHashKey PRO(ハッシュキープロ)は、ハッシュキーエクスチェンジへ名称変更を行ったようだ。

香港は、暗号資産取引所などの暗号資産サービスプロバイダー(VASP)に対する新たなライセンス制度を導入する法案を昨年12月7日に可決。同法律は今年6月1日より施行され、これにより個人投資家の暗号資産取引が解禁となった。そしてハッシュキーは同日にSFCへVASPライセンスを申請していた。

香港政府はこれまで投資家保護の観点から、暗号資産取引を適格投資家のみに限定することを提言していた。しかし、それによりイノベーションの阻害や暗号資産事業者の海外流出、FTXのような海外取引所を利用することによる投資家被害などが発生したため、香港政府は2022年11月に「個人投資家による暗号資産取引の容認」を提案し、SFCが協議プロセスを開始した。

そのような流れを受け、今回の規制案には、個人投資家による暗号資産取引サービスの利用を認可する提案が含まれたというわけだ。ただし、取引が認められる暗号資産には条件があり、条件を満たす「適格な大型暗号資産」のみ取引可能とのことだ。

なおハッシュキーエクスチェンジにおいては、BTC/USD、ETH/USD、USDT/USDの3つの取引ペアが取り扱われている。

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参考:ブルームバーグ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/LeeYiuTung

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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