英国が暗号資産広告を抑制へ、「クーリングオフ」期間とリスク警告で

10月より導入予定

暗号資産(仮想通貨)を購入する英国の消費者へは、新たに導入される厳しいマーケティング規則の下、24時間の「クーリングオフ」期間が提供されることになる。なおこの暗号資産マーケティング規則は10月より導入される予定だ。英国金融行動監視機構(FCA)が6月8日に発表した。

ビットコインなどの暗号資産は、世界的にはほぼ直接的に規制されてはいないが、昨年のFTX破綻により、英国ユーザーを含む数百万人の投資家が総額数十億ドルの損失を被ったことから、規制当局が注視しているところだ。

FCAは、暗号資産の購入者に対する「友人紹介」ボーナスなどのインセンティブは廃止され、そういった資産を宣伝する事業者は、明確なリスク警告を設置し、広告が明確かつ公正で誤解を招かないようにしなければならないと発表した。

この新しい暗号資産マーケティング規則は、昨年FCAが主流金融の高リスク投資の広告に取り組むために課したものに似ている。また、英国が今年、新しい金融サービス法の下で暗号資産を規制することを計画していることから生まれた規則でもある。

FCA消費者・競争部門のエグゼクティブ・ディレクターであるシェルドン・ミルズ(Sheldon Mills)氏は「暗号資産を買うかどうかを決めるのは人それぞれだ。しかし、調査によると、多くの人が早まった決断をしたことを後悔している」とコメント。「消費者は、暗号資産がまだほとんど規制されておらず、高リスクであることを認識する必要がある」と述べている。

FCAの調査によると、暗号資産の推定所有量は2021年から2022年にかけて2倍以上に増加しており、調査対象者2,000人のうち10%が暗号資産を所有しているという。

新規則では、暗号資産関連企業に対し、「投資した資金をすべて失う覚悟がない限り、投資しないでください。これはハイリスクな投資であり、何か問題が発生しても保護されるとは思わないほうがよいでしょう」という警告を掲載することを義務付ける。

投資プラットフォーム「インタラクティブ・インベスター(interactive investor)」のシニア・パーソナル・ファイナンス・アナリストのマイロン・ジョブソン(Myron Jobson)氏は、暗号資産が「怪しい主張と誤解を招く情報のワイルド・ウエスト」になっていると指摘。し、新規則を歓迎している。

また同氏は、「規制当局の課題は、関係者全員が良いものとは何かを知ることができるよう、顧客の知識に関する枠組みをしっかりと構築することだ」と述べている。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
UK to curb crypto advertising with ‘cooling off’ periods, risk warnings LONDON
Reporting by Kirstin Ridley; Editing by Emelia Sithole-Matarise
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)

images:Reuters

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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