米SECがコインベース請願書に回答へ、裁判所命令で

コインベースの申立てに対応するよう命令

米証券取引委員会(SEC)が近々、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)からの請願書に回答するようだ。コインベースの最高法務責任者であるポール・グレワル(Paul Grewal)氏が、自身のツイートにて5月4日明らかにした。

なおコインベースからSECに提出された請願書は、規制対象となるデジタル資産に関するガイドラインを明確に定義するよう要求するものである。

グレワル氏のツイートによれば裁判所はSECに対し、コインベースの請願書に10日以内に応答するよう、書記による裁判命令を下したとのこと。またコインベースはこの回答に対し、7日以内に応答する必要があるという。

グレワル氏はこの裁判所命令に感謝の意を表している。

コインベースの請願書

コインベースは昨年7月21日、SECに対し「デジタル資産証券規制に関する規則制定を求める請願書」を提出している。

この請願書でコインベースは、デジタル資産証券に関する規則を提示して採択するようにとSECに要求。またコインベースは「デジタル資産証券規制上の取り扱いについて明確性と確実性」を提供するための50項目の具体的質問に対する回答もSECへ求めている。

SECは現在、この請願書に対して約9カ月もの期間、対応していなかった。

この事態を受けコインベースは4月24日、SECに対して請願書への回答を行わせるために行政手続法を発動するよう、連邦裁判所に要請していた。

ウェルズ通知通達もフィードバックはなし

SECは3月22日、コインベースへ「ウェルズ通知(Wells Notice)」を通達している。ウェルズ通知とは、SECが企業・個人に対して、法的措置を講じる予定であることを通達する公式文書だ。

コインベースによると、ウェルズ通知には証券取引法違反の可能性を特定したこと以外の情報は記されていなかったという。コインベースはSECに対し、違反の可能性がある資産について回答を求めたが、SECは対応を拒否したとのことだ。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/krblokhin

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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