ポリゴン(MATIC)、「Polygon zkEVM」テストネット最終版リリース

ポリゴン、「Polygon zkEVM」テストネット最終版

ポリゴン(Polygon)が、ゼロ知識証明を利用したスケーリングソリューション「zkEVM」に対応した最終テストネットを12月21日にリリースした。

「zkEVM」とはゼロ知識証明を活用することで複数のトランザクションをまとめて処理し、イーサリアム(Ethereum)のスループットの向上とガス料金の低下を目指すレイヤー2ソリューションである。またEVM(Ethereum Virtual Machine)との互換性も確保されているため、EVMと同様のコードで利用が可能だ。「Polygon zkEVM」が本格的に稼働すれば、イーサリアムの分散性やセキュリティを損なうことなく、より安価で高速にイーサリアムを利用できるようになるという。

なおポリゴンは「zkEVM」に対応したテストネットを今年10月にリリースしているため、今回のテストネットは2番目のものとなる。

今回のテストネットでは、新たな機能として「recursion:再帰(リカージョン)」が導入されている。「recursion」により、単一の証明を使用して他のトランザクションの検証を行うことができるようになる。つまり、入れ子構造で検証を重ねていくことができるようになるため、指数関数的なスケーリングを実現できるようになるということだ。

なお10月にリリースされた最初のテストネットは1月5日に廃止されるため、利用者は注意が必要とのことだ。

今後ポリゴンの開発チームは数週間から数か月をかけて、複数のトランザクションをバッチに変換する処理の効率性の向上に取り組むとのこと。なおメインネットのリリース日は明らかにされていない。

関連ニュース

【取材】UPBOND、電通デジタルとポリゴン(MATIC)と協業

ポリゴンスタジオとhi提携、NFT表示のデビットカードがポリゴン対応に

Magic Edenがポリゴン(MATIC)対応、「Shatterpoint」と「infinite Drive」のNFT販売開始

アミューズがNFT対応ウォレット「A Wallet」提供開始、ポリゴン採用で

米ワーナーミュージックとポリゴンとLGNDが提携、「LGND Music」ローンチへ

参考:Polygon
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Vit_Mar

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

米資産運用会社VanEck、欧州市場向けにソラナETNにステーキング報酬を導入

米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)が、欧州市場向けに、ソラナ(Solana / SOL) ETN(Exchange Traded Note:上場投資証券)にステーキング報酬を追加した。このことは、ヴァンエックのデジタル資産調査部門の責任者マシュー・シーゲル(Matthew Sigel)氏が自身のXアカウントより10月21日に報告している

【10/25話題】国内の暗号資産ETF等の組成等に向けた提言公表、米MSが株主総会の議決項目に「ビットコインへの投資評価」など(音声ニュース)

「国内における暗号資産ETF等の組成等に向けた提言」、交換業者や証券会社らの勉強会が公表、米マイクロソフト、12月株主総会の議決項目に「ビットコインへの投資評価」を設定、米政府ウォレットから30億円相当の暗号資産が不正流出か、クラーケンがDeFi向け独自チェーン「Ink」を来年Q1ローンチへ、オプティミズムスーパーチェーンで、ユニスワップが「暗号資産ブリッジ機能」追加、9ブロックチェーン間に対応、スイ財団、インキュベーションハブ「SuiHub」をドバイで開設、米マイクロストラテジー会長マイケルセイラー、暗号資産カストディに関する発言で批判浴びる

スイ財団、インキュベーションハブ「SuiHub」をドバイで開設

レイヤー1(L1)ブロックチェーン「スイ(Sui)」の開発を支援するスイ財団(SuiFoundation)が、ブロックチェーン技術の普及とスタートアップ支援を目的としたドバイ首長国拠点のインキュベーションハブ「スイハブ・ドバイ(SuiHub Dubai)」を設立した。このことは「スイ」の公式Xより10月24日発表された

米マイクロストラテジー会長マイケルセイラー、暗号資産カストディに関する発言で批判浴びる

マイケル・セイラー(Michal Sayler)氏が、10月21日に公開されたインタビューの中で述べたコメントに対して批判が集まっている。イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏も、10月23日に自身のXアカウントにてセイラー氏の主張に異議を唱えている