サークル、USDC準備金をブラックロックの政府系ファンドで運用開始、来年完全移行へ

サークル、USDC準備金をブラックロックの政府系ファンドで運用開始

サークル・インターネット・フィナンシャル(Circle Internet Financial)が、大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)と提携し、ステーブルコインUSDCのドル準備金の一部を、ブラックロックのサークルリザーブファンド(Circle Reserve Fund)で運用開始したことを11月3日に発表した。

サークルリザーブファンドは、ブラックロック・アドバイザーズ(BlackRock Advisors)が運用する「米SEC規則2a-7」に準拠した政府系マネーマーケットファンド。そのポートフォリオは現金と短日物米国債で構成されている。なおマネーマーケットファンドとは国債やコマーシャルペーパーなど安全性の高い資産で運用を行う投資信託だ。

またサークルリザーブファンドは、独立した取締役会のもとに置かれ、米国の1940年投資会社法に従う義務が生まれるとのこと。そしてファンドのポートフォリオの保有状況を日次で報告する必要が発生するという。

サークルリザーブファンドの資金は、サークルのみが利用できるとのことだ。既存の保有国債が満期となれば、それで得た資金でサークルリザーブファンドが新たに国債を購入することになるという。

このファンドは11月3日より運用プロセスが開始され、2023年第1四半期末までにはUSDCの準備金は同ファンドへ完全に移行する予定だという。ちなみにファンドの資金はバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNY Mellon)で保管されるとのことだ。

なおブラックロックは今年4月にサークル社へ出資を行い、企業戦略投資とUSDCの準備金のカストディアンとしての役割に加え、戦略的パートナーシップを締結している。

参考:Circle
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Ket4up

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した