RTFKT「Clone X」がアバターの3Dファイル配布、クリエイターエコノミー実現へ

RTFKTが「Clone X」を3Dファイル化

NFTファッションブランド「RTFKT Studios(アーティファクト・スタジオ)」のメタバースアバタープロジェクト「Clone X(クローンエックス)」が、アバターの3Dファイルを全ホルダーに配布したことが7月5日分かった。

この3Dファイルは、RTFKTのチームが「Clone X」を全て手作業でモデリングし、フル3D化したものとなっている。「Clone X」のホルダーは、3DCG制作ツール「ブレンダー(Blender)」や、ゲームエンジン「アンリアルエンジン(Unreal Engine)」などを使用して、独自コンテンツを制作できるとのことだ。なおこの3Dファイルは、「Clone X」のホルダーだけが利用できる。

「Clone X」は、現代アーティストの村上隆氏がキャラクターデザイナーとして参加し、昨年12月にローンチしたプロジェクト。ローンチ以来、プロジェクトメンバーは「Clone X」IP(知的財産権)の一部商用化や、デジタルコンテンツをホルダーへ提供することに努めてきた。

そして今回の「Clone X」3Dファイル企画は、「Clone X」を保有する世界中のコレクターとクリエイターを繋ぎ、新たな才能やコンテンツ、IP、ブランドを生み出すといったクリエイターエコノミーの実現を目的としているとのこと。

また「Clone X」の3Dファイルを利用してホルダーが制作した独自コンテンツは、完全な商用化が可能だという。

今まで「Clone X」の二次創作における商用化は、一部制限されていたが、商用化に必要な資格要件が満たされていれば、RTFKTから商用化ライセンスが付与されるとのことだ。なお「Clone X」の村上隆モデル(Murakami Drip及びDNA)は商用化ができないとのこと。

RTFKTは2020年にブノワ・パゴット(Benoit Pagotto)、クリス・リー(Chris Le)、スティーブン・ヴァシレフ(Steven Vasilev)氏によって設立され、昨年12月に大手スポーツブランドのナイキ(NIKE)に買収されたブランドだ。

また今年5月には、米ニューヨークで開かれた現代アートギャラリー「ガゴシアン(Gagosian)」にて村上隆氏が個展を開催し、「Clone X」と自身のNFTアートコレクション「Murakami.Flowers(ムラカミ.フラワーズ)」が、実物アートの展示やAR(拡張現実)として表現された。

関連ニュース

NIKE、NFTファッションブランド「RTFKT」買収

村上隆がRTFKTのNFTプロジェクトに参加、キャラクターデザインでコラボ実現

村上隆、中止したNFT作品を来春再リリースへ

暗号資産ウォレット大手「Ledger」、NFTマーケットプレイス、クレカ、web3ファンド設立など発表

タグホイヤーのスマートウォッチがNFT表示機能、メタマスクにも対応

参考:RTFKT
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Who_I_am・designprojects

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

アニモカとランボルギーニ、デジタルカーを売買・所有できるプラットフォーム「Fast ForWorld」立上げ

香港拠点のブロックチェーンゲーム開発企業アニモカブランズ(Animoca Brands)が、伊高級スポーツカーメーカーのランボルギーニ(Automobili Lamborghini)と提携し、ランボルギーニの車両をデジタルアセットとして売買および所有できるゲーム体験プラットフォーム「ファストフォーワールド(Fast ForWorld)」の立ち上げを10月2日発表した

【10/3話題】Aptos Labsがハッシュパレット買収、OKJはPLTのAPTに引換え全面サポート、メタプラネットがBTCプット売りなど(音声ニュース)

Aptos Labsがハッシュパレット買収、PLTはAPTに引き換えでELFはアプトス上に移行、OKJがパレットトークン(PLT)のアプトス(APT)引き換え全面サポート、ビットフライヤーは取扱い継続不可のリスク報告、メタプラネットがビットコインのプットオプション売却、プレミアム収入で23.97BTC獲得、米SEC、リップル裁判で控訴。最高裁判例や証券取引法に抵触を理由に、ビットワイズ、米SECに「XRP現物ETF」のS1申請書を提出、FTXが55億円相当の「ワールドコイン(WLD)」を割引価格で売却へ、債権者への資金返済で=報道、SBI VCトレードにニアー(NEAR)上場へ、国内3例目、ステーキングも対応、スイ(SUI)、トークンブリッジ機能「Sui Bridge」のメインネット稼働開始

クリスティーズ、アート作品130点以上にデジタル所有証明書発行、Base採用で

大手アートオークションハウスのクリスティーズ(Christie’s)が、イーサリアム(Ethereum)レイヤー2ブロックチェーン「ベース(Base)」上で、アート作品に対するデジタル所有証明書を発行する。この証明書の発行をする 「ベース」基盤の暗号資産ウォレット「クレサス(Kresus)」が10月3日発表した

OKJがパレットトークン(PLT)のアプトス(APT)引き換え全面サポート、ビットフライヤーは取扱い継続不可のリスク報告

アプトスラボ(Aptos Labs)のハッシュパレット(HashPalette)買収による「パレットトークン(PLT)」の「アプトス(APT)」への引き換え発表を受け、国内暗号資産(仮想通貨)取引所OKJ(オーケージェー)が「全面的なサポート」をすると10月3日発表した