米国でビットコイン先物ETF取引開始、初日売買代金は約10億ドル。現物も過去最高値付近まで上昇

米国初のビットコイン先物ETFの取引が開始

米国初のビットコイン先物ETF(上場投資信託)の取引が19日に開始した。このETFの取引開始が暗号資産投資への流れを後押しするという見方から、ビットコインの現物価格は約6ヶ月ぶりの高値を付け過去最高値付近まで上昇した。

19日に取引開始したのはプロシェアーズのビットコイン先物ETF「ProShares Bitcoin Strategy ETF」だ。インターコンチネンタル取引所傘下のNYSEアーカ(Arca)取引所でティッカーシンボル「BITO」で取引され、初日は2.59%高の41.94ドルで引けた。売買代金は約10億ドルとなった。

BTC先物ETF取引開始を祝うProShares CEO Michael Sapir

このETFが米国証券取引委員会(SEC)によって承認されれ取引開始したことは暗号資産にとっての分岐点となり、ビットコイン価格を4月中旬以来の高値である6万4367.14ドルまで押し上げ、過去最高値の6万4895.22ドルに迫る勢いとなった

米国のビットコインETF(複数のETFが準備中)の登場により、年金基金やその他の大口投資家が運用する何十億ドルもの資金がこの分野に流入するという期待から、ビットコイン価格は今月は約45%上昇している。

ETF Trendsの最高投資責任者兼調査担当ディレクターのデーブ・ナディグ(Dave Nadig)氏は「19日のBITOにブロック取引がほとんど見られないことは比較的小口の投資家と高頻度取引会社が取引の大半を占めたことを示している」と指摘。そして「19日見られたのは個人投資家と裁定取引を試みる高頻度取引会社の取引であり、多くの機関投資家は様子見をしていたのだと考えられる」と述べた。

このような商品が米国市場に今後取引開始される予定はあり、ナスダックは金曜日に「Valkyrie Bitcoin Strategy ETF」の上場を承認し、世界最大デジタル通貨運用会社グレースケール(Grayscale)は、同社の「Grayscale Bitcoin Trust」をスポット・ビットコインETFに転換する予定であると述べている。

デジタル資産への関心が高まる中、今年はカナダやヨーロッパでも暗号資産連動のETFが登場している。一方、米大手Invescoは19日、ビットコイン先物ETFの計画を中止した。

SECは、今回ビットコイン先物と連動したETFを承認した形になるが、まだ現物と連動するビットコインETFの承認事例はない。

SECのゲンスラー委員長は「ビットコイン先物は4年前から米商品先物取引委員会(CFTC)によって監督を受けており、ETFはSECによって規制されているため、一定水準の投資家保護が図られている」と9日に述べた。そして「しかし、依然として非常に投機性の高い資産クラスであり、投資家はその根底には同じようなボラティリティーと投機性があるということを理解するべきだ」とCNBCに語った。

19日、ビットコイン先物は4.85%高の64,640ドルだった。

Reporting by John McCrank in New York and Tom Wilson in LondonAdditional reporting by Tom Westbrook in Singapore and Katanga Johnson in WashingtonEditing by Andrea Ricci and Matthew Lewis
翻訳:設楽悠介(あたらしい経済)
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです
Image:REUTERS

この記事の著者・インタビューイ

設楽悠介

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長
幻冬舎のブロックチェーン専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で新規事業やコンテンツマーケティングを担当。幻冬舎コミックス、エクソダス等の取締役も兼務。個人活動としてAmazon Musicで「みんなのメンタールーム」やVoicyで「風呂敷畳み人ラジオ」、PodcastとYouTubeで「#欲望のSNS」などのコンテンツを配信。Forbes JapanでWeb3に関するコラム「ポストDXの世界」連載中。著書に『「畳み人」という選択 』(プレジデント社)。

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長
幻冬舎のブロックチェーン専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で新規事業やコンテンツマーケティングを担当。幻冬舎コミックス、エクソダス等の取締役も兼務。個人活動としてAmazon Musicで「みんなのメンタールーム」やVoicyで「風呂敷畳み人ラジオ」、PodcastとYouTubeで「#欲望のSNS」などのコンテンツを配信。Forbes JapanでWeb3に関するコラム「ポストDXの世界」連載中。著書に『「畳み人」という選択 』(プレジデント社)。

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