スイスSEBA銀行、機関投資家向けDeFiファーミングサービス提供開始

スイスSEBA銀行、機関投資家向けDeFiファーミングサービス提供開始

スイスのデジタル銀行であるSEBA銀行が、機関投資家向けにDeFi(分散型金融)ファーミングサービス「SEBA Earn」の提供を開始したことが10月14日にわかった。

DeFi市場が急速に成長し総額9.1兆円(800億ドル)規模に達したことで、機関投資家が信頼できる規制されたカウンターパーティを求めおり、SEBA銀行が機関投資家のそのニーズに応えたとしている。ちなみにSEBA銀行は、スイス規制当局に認可された銀行として初めてDeFiトークンの利回りサービスを提供を開始したことになる。

「SEBA Earn」は、機関投資家が主にDeFi(分散型金融)プラットフォームのトークンをファーミングする(利回りを得る)ためのサービス。発表によれば、まずテゾス(Tezos)、ポルカドット(DOT)、カルダノ(ADA)が対象となるとのこと。そして今後数ヶ月で、さらに多くのプロトコルに対応していく方針が示されている。

SEBA銀行のCEOであるグイド・ビューラー(Guido Buehler)氏は、「SEBA Earn」の提供開始について次のようにコメントしている。

「機関投資家のデジタル資産への関心が加速するにつれ、機関投資家が暗号資産に対してもより広範な欲求を持っていることがわかってきました。特にステーキング、DeFi、中央集権的な暗号資産のレンディングなどの収益サービスに関心を持っています。SEBA Earnは、プロの投資家や機関投資家に、暗号資産を安全に運用するための柔軟なプラットフォームと、信頼できる規制対象のプロバイダーを提供します」

なおSEBA銀行は、9月末に投資家保護を目的に集団投資スキーム(ファンド)のカストディ銀行としてのライセンス(the CISA licence)も取得した。今後もSEBA銀行は機関投資家や既存金融機関に対して、暗号資産関連サービスの提供を進めていくだろう。

参考:SEBA銀行
デザイン:一本寿和
images:RRice1981・Ninja-Studio

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した