DeFiアーベ(Aave)創設者、ツイッターにかわるSNSをイーサリアム上で今年開始か

DeFiアーベ(Aave)創設者、ツイッターにかわるSNSをイーサリアム上で今年開始か

分散型金融(DeFi)レンディングプラットフォームのアーベ(Aave)のアーベの創設者でCEOのスタニ・クレホフ(Stani Kulechov)氏が、2021年内にイーサリアムを使ったツイッターに代わるソーシャルネットワークサービスを開始すると7月17日ツイートした。

スタニ・クレホフ氏は「ジャック・ドーシーがビットコインでAaveを構築しようとしているので、Aaveはイーサリアムでツイッターを構築すべきです」とツイートしている。これはツイッター兼スクエアの創業者兼CEOのジャック・ドーシーが7月16日にビットコインを活用した分散型金融の新規事業を始めることを明かしたことを受けたものと考えられる。

なおこのSNSプロジェクトは、アーベのCOOであるJordan Lazaro Gustaveが主導するとのことだ。

このSNSに関するDecryptの取材に対し、スタニ・クレホフ氏は以下のように答えている。

「私たちは、コンテンツ制作者が自分のオーディエンスをパーミッションレスで所有すべきだと考えています。誰もが同じオンチェーンのソーシャルグラフとデータを利用して、新しいユーザー体験を構築することができるのです。現在ツイッターユーザーは自分のオーディエンスを所有していないため、ツイッター上で起こったことはツイッター上にとどまることになります」

「またツイッターは、あなたのツイートやあなたがシェアしたコンテンツからすべての収益を得ており、あなたのツイートのうちどのツイートが支持されるかは、アルゴリズムによってツイッターが決定しています」

さらにスタニ・クレホフ氏はこれから作成するSNSに関してツイッターがマネタイズできないこと、さらに自分のフォロアーを新しいプラットフォームに移せないという課題を語り「私が作るソーシャルメディアは最終的に、各クリエイターがDAOを通じて、投稿するコンテンツの種類をフォロワーに投票させることができるようにします」とDecryptの取材に答えている。

なおDeFi Pulseのデータによると、現在アーベは約1兆2,000億円(109億2,000万ドル)の資金がプロトコルで流通している大手DeFiプラットフォームだ。今回の新たなSNSがアーベどのように連携するのかどうかは不明ではあるが、クリプト業界で支持を集めているプラットフォーム作成者たちの新サービスへ、期待は高まる。

参考:Decrypt
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した