「NBA Top Shot」NFTは1933年証券法違反か、ダッパーラボが訴訟受ける

「NBA Top Shot」NFTは1933年証券法違反か、ダッパーラボが訴訟受ける

ローゼン法律事務所の弁護士グループがダッパーラボ(Dapper Labs)のNBA Top Shotのモーメンツ(NFT)を購入したバージニア州在住のジーン・フリエル(Jeeun Friel)氏の代理として、5月12日にニューヨークの裁判裁判所に訴状を提出したことが5月14日にスポーツメディアSporticoの報道によって明らかになった。

モーメンツとはNBA選手のプレー動画などをNFT化してカードパッケージにして販売されているデジタルコレクタブルのことだ。

ローゼン法律事務所の弁護士グループはNBA Top Shotのモーメントの販売が、公募証券の購入における投資家の保護とそのマーケティングにおける不正行為の抑止の両方を目的とした法律である連邦1933年証券法に違反していると告発している。訴訟対象はダッパーラボ社とそのCEOであるロハム・ガレゴズロウ(Roham Gharegozlou)だ。

訴状がモーメンツを証券と分類しているのは、弁護士グループが「Framework for ‘Investment Contract’ Analysis of Digital Assets(デジタル資産の投資契約分析のための枠組み)」と題した証券取引委員会の出版物を解釈していることが前提となっている。

このフレームワークによると「デジタル資産が証券として機能するのは、努力から得られる利益を合理的に期待して、共通の事業に金銭が投資された場合」だと説明されている。

訴状では「多くの人がモーメンツへの投資に関連するリスクを評価するのに必要な技術的および財務的な知識がなく、(証券登録資料に)含まれているはずの情報を拒否された」と主張されている。

さらに訴状では「モーメンツは、他者の努力から得られる利益を合理的に期待して、共通の事業に資金を投資するものであるため、有価証券と考えられるでしょう。モーメンツを購入した投資家は、各投資家の利益(およびリスク)がNBA Top Shotの運命と絡み合っている事業への受動的な参加者となっています」と主張されている。

編集部のコメント

アメリカ証券取引委員会がデジタルアセットが証券性の有無を評価するフレームワーク「Framework for “Investment Contract” Analysis of Digital Assets」では「デジタル資産を分析する際の主な論点は、購入者が他者の努力から得られる利益(またはその他の財務的リターン)を合理的に期待できるか」に関して最も詳しく説明がされています。

参考:Spotico

images:iStocks/msan10

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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