スタートアップやクリエイターの事業化を支援、12月まで募集
ソニーグループが、ブロックチェーン「ソニューム(Soneium)」を活用したエンタテインメント分野の事業育成プログラムを開始したと10月29日に発表した。
プログラムの名称は「ソニー・オンチェーン・エンタテインメント・インキュベーション・プログラム(Sony Onchain Entertainment Incubation Program)」だ。世界のスタートアップやクリエイターを対象に、ブロックチェーン技術を通じてクリエイターとファンを直接つなぐサービスや、新たな収益機会、コミュニティづくりにつながる事業の創出を目指すとのこと。
対象となるのは、アプリケーションやインフラを含むエンタテインメント関連の製品・サービスを開発する、または開発を予定するプロジェクトだ。公式サイトでは、ゲーム、知的財産(IP)・メディア、XRなどの没入型体験、コンサート会場やテーマパークなどでの体験、ファンコミュニティ、ライブ配信などを募集分野として挙げている。
応募には、ソニューム上での展開、または同ネットワークへの対応計画が求められる。複数のブロックチェーンに対応するプロジェクトも対象で、利用者に提供する体験の構想と実行計画が明確であれば、アイデア段階でも応募できるという。
ただし、中国本土・香港・マカオに拠点を置く企業や、米財務省外国資産管理局(OFAC)の制裁対象地域の事業体は応募対象外となる。
採択されたプロジェクトには、ソニュームの技術基盤を利用する機会、ソニーグループ各社との共創機会、事業開発・マーケティング支援、コミュニティとの交流機会、資金調達の機会などを提供する。具体的な支援内容は、各プロジェクトの状況やニーズに応じて協議するとのことだ。
また公式サイトによると、一部の採択プロジェクトは投資検討の対象となる可能性もある。ただし、プログラムへの参加や採択によって投資が保証されるわけではなく、投資判断はプログラムとは別に行われる。
審査では、エンタテインメント体験の独自性、IPの活用、コミュニティの形成、事業の拡張性、実績、市場や競合の状況などを評価するという。
募集期間は10月29日から12月までで、審査・選考は2026年11月から2027年3月にかけて実施する予定だ。採択されたプロジェクトには順次連絡し、支援を開始する。日程は応募状況や選考の進捗に応じて変更される可能性がある。
ソニーグループは2024年以降、ソニュームを中心とするオンチェーン領域の取り組みを進めてきた。公式サイトによると、2024年の育成プログラム「ソニューム・スパーク(Soneium Spark)」では32件、2025年の「ソニューム・フォー・オール(Soneium For All)」では11件を採択しており、計43件のプロジェクトを支援してきたという。
なおソニュームは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ブロックチェーンで、2025年1月14日にメインネットが公開された。クリエイターやIP保有者、開発者が、コンテンツやファン向けサービスをブロックチェーン上で展開するための基盤として位置付けられている。
ソニュームは、ソニーグループとスターテイルグループ(Startale Group)の合弁会社ソニーブロックソリューションズラボ(Sony Block Solutions Labs)が開発するイーサリアム(Ethereum)のL2ブロックチェーンだ。技術基盤には「OPスタック(OP Stack)」が採用されており、メインネットは2025年1月14日に公開された。同チェーンは、クリエイターやIP保有者、開発者が、コンテンツやファン向けサービスをブロックチェーン上で展開するための基盤として位置付けられている。
開発チームは10月26日、独自エコシステムトークン「SONEIUM」の発行計画を発表した。発表時点でSONEIUMの発行は正式決定しておらず、日本国内での流通も未定とされている。
同構想では、SONEIUMとは別に個別の作品やキャラクターにひもづく「IPトークン」の発行を予定しており、第一弾はキャラクターIP「もりうさ」とのこと。また、デイ・ワン・ドリーム(DayOneDream)との提携を通じ、K-POPアーティストのコンサート事業から生じるロイヤリティのトークン化も進めるとのことだ。
参考:ソニーグループ・プログラム公式サイト
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