ビットマイン、イーサリアム保有数487万ETHに。2月期決算の評価損は37.7億ドル計上

ビットマインがトレジャリー戦略とステーキング基盤を強化

ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(Bitmine Immersion Technologies:以下、ビットマイン)が、暗号資産(仮想通貨)と現金などを含む総保有額が118億ドル(約1兆8,700億円)に達したと4月13日に発表した。

同社によると、イーサリアム(ETH)の保有量は487万4,858ETHとなり、総供給量約1億2,070万ETHのうち同社保有分で約4.04%を占める規模となっている。また同社は、ETH供給量の5%取得を目指す「アルケミー・オブ・5%(Alchemy of 5%)」戦略について、約9か月で81%まで進捗したと説明している。

同社はあわせて、機関投資家向けのステーキング基盤「メイヴァン(MAVAN:Made in America Validator Network)」の正式ローンチも発表した。同基盤は当初、自社のETH保有資産の運用を目的に開発されたが、今後は機関投資家やカストディアン、エコシステムパートナーへの提供拡大を想定しているという。

4月13日時点で、同社のステーキング済みETHは333万4,637ETHとなっており、これは保有ETHの約68%に相当する。年率換算のステーキング収益は2億1,200万ドル(約3,360億円)とされている。

また同社は4月9日付で、NYSEアメリカン(NYSE American)からニューヨーク証券取引所(NYSE)へアップリストしている。ティッカーは引き続き「BMNR」で取引されている。

同社の保有資産は、前述したETHのほか、ビットコイン(BTC)が198BTC、ビースト・インダストリーズ(Beast Industries)への約2億ドル(約315億円)の出資、エイトコー・ホールディングス(Eightco Holdings)への約8,500万ドル(約134億円)の出資、現金7億1,900万ドル(約1,140億円)などで構成されている。

なお今回の発表に関連し、同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した今年2月28日時点までの財務状況をまとめた四半期報告書(Form 10-Q)からは、同社の財務構造の特徴がより明確に示されている。

同書類によると、同社は2026年2月期の四半期において、純損失が38億1,800万ドル(約6,067億円)に達した。この損失の大半は、保有するデジタル資産の公正価値の変動に伴う未実現損失によるものとされており、デジタル資産の評価損は約37億7,500万ドルを占めた。

一方で売上高は1,104万ドル(約17.5億円)となり、このうち約1,020万ドル(約16.2億円)がETHのステーキング報酬によるものだった。売上の大半をステーキング収益が占める構造となっている。

一方で同社は、評価損が発生する局面においても資産の売却は行っていないとされる。これにより、同社の損益はETH価格の変動に大きく依存する構造となっている。

さらに同社は、ETHの取得について、ビットゴー(BitGo)やギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)などのOTCデスクを通じて実施していると説明している。これにより、市場価格への影響を抑えつつ大規模な取得を進めているとみられる。

資金面では、ATM(At-The-Market)プログラムなどを通じた株式発行により、約100億ドル(約1.58兆円)規模の資金調達を実施している。同期間におけるデジタル資産の取得額は約95億ドル(約1.5兆円)に達している。

また、発行済株式数は大幅に増加しているほか、授権株式数についても5億株から500億株へ拡大されており、今後も株式発行を通じた資金調達余地が確保されている。

これらの内容から、同社は株式市場から調達した資金をデジタル資産の取得に再投資し、その保有量およびステーキング収益の拡大を軸とする事業構造となっていることが示されている。

参考:プレスリリースForm 10-Q
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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