カルダノ創業者構想のプライバシー対応ブロックチェーン「Midnight」稼働開始

公開・非公開データを1つの取引で扱うハイブリッド台帳を採用

カルダノ(Cardano)の開発元であるインプット・アウトプット(Input Output)の創業者チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏が構想を主導してきた新たなブロックチェーン「ミッドナイト(Midnight)」のネットワーク稼働が、3月29日付の公式ブログで発表された。なお公式概要ページによると、同チェーンのジェネシスブロックは3月17日3:17(UTC)に生成された。

ミッドナイトは、同プロジェクトが「第4世代ブロックチェーン」と位置付けるプライバシー対応ネットワークだ。公開データと非公開データを扱うデュアルステート/ハイブリッドな台帳構造や、ゼロ知識証明(ZK)を活用した選択的開示などの仕組みを採用しているとされる。

ミッドナイトは独自の台帳やコンセンサス機構を持つ一方で、カルダノ(Cardano)との相互運用を前提とした設計とされている。

また同ネットワークでは、デュアルトークンモデルが導入されている。ガバナンスおよびユーティリティトークンとして「NIGHT」、トランザクション実行に必要なリソースとして「DUST」がそれぞれ用いられる。DUSTは、従来のようにトークンを消費して支払うガス代とは異なり、NIGHT保有量に応じて時間経過で再生成される仕組みとされている。これにより、開発者が保有するNIGHTから生成されるDUSTをユーザーのトランザクションに割り当てることも可能になる設計とのこと。

今回のローンチでは、フェデレーテッド型のノード運用モデルが採用されている。初期のノード運営者には、ワールドペイ(Worldpay)、ブリッシュ(Bullish)、マネーグラム(MoneyGram)、ペアポイント・バイ・ボーダフォン(Pairpoint by Vodafone)、イートロ(eToro)、アルファトン・キャピタル(AlphaTON Capital)、グーグル・クラウド(Google Cloud)、ブロックデーモン(Blockdaemon)、シールデッド・テクノロジーズ(Shielded Technologies)などが含まれる。

また、これらのノード運営者の一部は、同ネットワーク上でのユースケース検証も進めるとのこと。ワールドペイはステーブルコイン決済インフラの構築、ブリッシュはゼロ知識証明を活用した準備金証明(Proof of Reserves)の実装に向けた検証を行うとされている。

さらに、ミッドナイトを活用した金融分野での取り組みも発表されている。英国のモニュメント銀行(Monument Bank)は、同ネットワーク上でリテール顧客の預金のトークン化を進める計画を明らかにしている。初期段階では最大約2億5,000万ポンド(約527億円)の預金を対象とするという。

同取り組みでは、銀行預金と1対1で対応するトークンを発行し、既存の規制枠組みの下で運用されるとのこと。また、将来的にはトークン化資産への投資や、資産を担保とした融資などの提供も検討されているとのことだ。

ミッドナイトは今後、段階的にネットワークの拡張を進め、最終的には完全に分散化されたネットワークへの移行を目指すとしている。

参考:ブログ1ブログ2ブログ3
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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