キリフダ、暗号資産188銘柄を11セクターに分類、独自指数公開

L1・DeFi・AIなどの市場動向を可視化

オンチェーン金融の事業化支援を手がけるキリフダが、暗号資産(仮想通貨)市場を対象とした独自のセクター分類基準「キリフダ・デジタル・アセッツ・セクター・クラシフィケーション(KIRIFUDA Digital Assets Sector Classification)」を策定し、同分類に基づく11のセクター指数と、暗号資産市場全体を表す総合指数の算出・公開を開始したと8月6日に発表した。

今回公開された指数ファミリー「キリフダ・デジタル・アセッツ・インデックス・シリーズ(KIRIFUDA Digital Assets Index Series)」は、暗号資産市場全体を表す総合指数と、銘柄を事業領域や機能別に分類した11のセクター指数で構成される。キリフダの「ブロックチェーン・インテリジェンス・リサーチ(Blockchain Intelligence Research:BCI)」が設計・算出するリサーチ指標だ。

セクター分類の対象は、主要な暗号資産取引市場で取り扱われる188銘柄。各プロジェクトの機能や収益源といったファンダメンタルズと、実際の値動きに表れる市場参加者の認識を組み合わせて分類基準を設計したという。

11セクターは、L1(38銘柄)、スケーリング(23銘柄)、DeFi(分散型金融、26銘柄)、トレーディング(9銘柄)、インフラストラクチャー(19銘柄)、AI(人工知能、9銘柄)、ゲーミング(15銘柄)、NFT(非代替性トークン、8銘柄)、ミーム(30銘柄)、プライバシー(6銘柄)、その他(5銘柄)となっている。

このうちL1には、スマートコントラクト基盤のほか、ビットコインエコシステムや決済、エンタープライズ、RWA(現実資産)などのサブセクターを設定。スケーリングにはL2や相互運用性、モジュラー型チェーンを含めた。

またDeFiにはDEX(分散型取引所)やレンディング、ステーブルコイン、ステーキングなどを分類。一方、無期限先物などのデリバティブ取引を扱い、取引量や手数料収益が値動きの要因となるプラットフォームについては、トレーディングとしてDeFiから分けている。

各セクター指数は構成銘柄の値動きから算出され、加重方式やリバランスルール、銘柄の入れ替え基準を含む算出方法も公開されている。また総合指数「キリフダ・デジタル・アセッツ・トータル・インデックス(KIRIFUDA Digital Assets Total Index:KFI)」は、市場全体に対する各セクターの相対的な強弱を測る基準として機能する。

キリフダによると、株式市場ではGICS(世界産業分類基準)などのセクター分類が、市場環境の把握やテーマ投資、リスク管理の共通言語として利用されている。一方、暗号資産市場では、数千に及ぶ銘柄が「ビットコイン(BTC)」「イーサリアム(ETH)」「アルトコイン」といった大まかな区分で扱われてきたという。

今回の指数は、AIやDeFiなど資金が向かうテーマの把握、ポートフォリオのセクター別エクスポージャーや集中リスクの可視化、セクター間の相対比較などへの活用が想定されている。アセットマネジメント会社や証券会社、暗号資産交換業者、リサーチ機関などにおける市場分析や顧客説明、商品設計の基礎資料としての利用も見込むという。

今後キリフダは、セクター分類と構成銘柄を定期的に見直すほか、指数を活用した市場分析レポートの発信、金融機関やアセットマネジメント会社との共同研究、商品設計支援を進めるとのこと。

なお、今回公開された各指数は情報提供および調査分析を目的とした参照指標であり、特定の金融商品や暗号資産への投資勧誘、金融商品の基準価格としての利用を目的としたものではないとのことだ。

またキリフダは今年2月3日、ブロックチェーン領域のコンサルティングを手がけるパシフィックメタ(Pacific Meta)がキリフダの発行済み株式の一部を取得したことで、パシフィックメタの連結子会社になったと発表した。グループ参画後も経営の独立性を維持しつつ、パシフィックメタが持つ海外ネットワークを活用し、海外の先行事例の国内導入や日本発プロジェクトの海外進出支援を進める方針を示している。

キリフダは同年4月、オンチェーン分析やAML(マネー・ローンダリング対策)を支援する専門サービス「ブロックチェーンインテリジェンス(Blockchain Intelligence)」を創設。6月にはコインチェックとオンチェーンデータ活用で協業し、データの定常的なモニタリングや分析レポートの提供、ダッシュボードの設計・運用などを開始した。

さらに7月にはパシフィックメタと共同で、英ブロックチェーン分析企業エリプティック(Elliptic)の日本市場における導入・展開支援を開始した。また同月、取引アプリやウォレットアプリに組み込める規制対応型オンチェーンレンディングサービス「LaaS」の提供検討を発表。第1弾として、オンチェーンレンディングプロトコル「モルフォ(Morpho)」を国内事業者の自社サービスへ組み込む支援を検討している。

参考:キリフダ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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