Mill City Ventures IIIがSUIトレジャリー構築
米ミネソタ州の金融サービス会社ミルシティベンチャーズIII(Mill City Ventures III:以下、ミルシティ)が、4億5,000万ドル(約677億円)の私募による上場企業投資(PIPE:Private Investment in Public Equity)を完了し、暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)に特化したトレジャリー(財務資産)戦略を開始したと7月29日に発表した。
この資金調達は、英ロンドン拠点のデジタル資産特化の独立系ヘッジファンド「カラタージュオポチュニティーズ(Karatage Opportunities:以下カラタージュ)」が主導したとのこと。
また私募の完了に伴い、カラタージュの共同創業者マリウス・バーネット(Marius Barnett)氏とスティーブン・マッキントッシュ(Stephen Mackintosh)氏はそれぞれ、ミルシティの取締役会長および最高投資責任者に就任するという。
カラタージュは、スイのエコシステムにおける初期投資家として、スイ開発元のミステンラボ(Mysten Labs)と戦略的パートナーシップを締結している。
なお、SUI発行元のスイ(Sui)ブロックチェーンを開発支援するスイ財団(Sui Foundation)も、カラタージュと同額の資金をミルシティに投資したとのこと。
出資には、ビッグブレインホールディングス(Big Brain Holdings)、ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)、ジャック・コン博士(Dr. Jack Kong/NLABS Fund)、パンテラキャピタル(Pantera Capital)、ATWパートナーズ(ATW Partners)、エレクトリックキャピタル(Electric Capital)、パラファイキャピタル(ParaFi Capital)、GSR、M2などのベンチャーキャピタルが参加したという。
なおミルシティが調達した資金の運用は、ギャラクシーアセットマネジメント(Galaxy Asset Management)が担当するとのこと。
ミルシティは、SUIを合計76,271,187枚、1SUIあたり平均3.6389ドル(約548円)で取得したという。同社のSUI取得は、スイ財団とのOTC(店頭取引)による売買契約および現物による拠出を通じて実施されたとのこと。
また、ミルシティは今後も市場取引を通じてSUIの追加取得を継続する予定としている。なお同社は、スイ財団から公式に支援を受けている唯一の暗号資産トレジャリー戦略を採用する企業とのことだ。
参考:ミルシティ
画像:PIXTA