バックド提供の株式トークン化プロダクト「xStocks」ローンチ、BybitやKrakenで取引可能に

xStocksのトークン化株式が取引可能に

バックド(Backed)が提供する株式のトークン化プロダクト「xStocks」がローンチした。バックドが6月30日に発表した。

「xStocks」では、アップル(Apple)、アマゾン(Amazon)、マイクロソフト(Microsoft)など、米国の主要企業60銘柄以上の株式やETF(上場投資信託)がトークン化されている。これらのトークン化株式は、実際の株式に1:1で裏付けられており、DeFi(分散型金融)上で24時間365日取引が可能だ。

また「xStocks」はソラナ(Solana)のトークン規格であるSPL規格で発行されているとのこと。なお「xStocks」は現在、非米国居住者向けに展開されている。

今回「xStocks」に含まれるトークン化株式は、海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイビット(Bybit)およびクラーケン(Kraken)、さらにソラナ上のDeFiプロジェクトを通じて展開されたとのこと。これにより、これまで機関投資家に限定されていた株式取引の手段に、個人投資家もアクセス可能となったとのことだ。

また分散型オラクルネットワークを提供するチェーンリンク(Chainlink)が「xStocks」をサポートしているという。

バイビットの「xStocks」対応

バイビットでは、「xStocks」がアプリ内で利用可能になったとのこと。またバイビット提供のバイビットトレードファイ(Bybit TradFi)で「xStocks」がサポートされ、多様な取引ニーズに対応するという。

なおバイビットトレードファイは、バイビットが「xStocks」のローンチに先立ち提供開始した金や為替、株式CFD、指数、コモディティを取引できるサービスだ。

さらに「xStocks」は、バイビット提供のソラナ基盤のオンチェーン流動性ネットワークであるバイリアル(Byreal)でサポートされる予定とのこと。バイリアルは中央集権型取引所(CEX)の流動性と、DeFiの透明性を組み合わせたオンチェーン設計が採用されており、6月30日にテストネットで公開されている。

クラーケンの「xStocks」対応

クラーケンでは、「xStocks」のトークン化株式が手数料無料で取引可能となっている。また「xStocks」は自己保管型(セルフカストディ)ウォレットへの出金にも対応しているという。なお現在、クラーケンでの「xStocks」のサポート対象国は限られているが、今後数日間でサポート対象国が140カ国以上に拡大される予定だ。

チェーンリンクの「xStocks」対応

チェーンリンクは、「xStocks」専用のソリューション「xStocksデータストリーム(xStocks Data Streams)」の開発を進めているとのこと。「xStocksデータストリーム」は、リアルタイムで価格データや企業行動の検証、サブ秒レベルの価格反映を可能にするソリューションだという。

また「xStocks」では、チェーンリンク開発のCCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)および、PoR(Proof of Reserve)も採用されているとのこと。これによりソラナをはじめとする複数チェーンへの展開も計画されているという。

なおCCIPは、パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンの両方にわたってアプリケーションを接続できるように設計された、クロスチェーン相互運用プロトコル。またPoRは、ラップドトークンを含むオンチェーンとオフチェーンの資産を検証・監視するための機能である。

ソラナ上のDeFiでの「xStocks」対応について

ソラナ上では、カミノ(Kamino)やレイディウム(Raydium)、ジュピター(Jupiter)といった主要DeFiプロトコルが「xStocks」をサポートしているのこと。

まずはカミノスワップ(Kamino Swap)上で「xStocks」はサポート開始されている。今後はカミノのレンディング市場においても担保資産として「xStocks」は活用可能になる予定だという。

またレイディウムは「xStocks」のAMM(自動マーケットメイカー)流動性ハブとして機能する予定とのこと。そしてジュピターでは現在「xStocks」の取引ルーティングを担っているという。なお今後は貸付機能であるジュピターレンド(Jupiter Lend)への統合も予定されているとのこと。

さらに、ソラナ上のWeb3ウォレットであるファントム(Phantom)、Jupモバイル(Jup Mobile)、ソルフレア(Solflare)が「xStocks」をサポートしているとのことだ。

参考:バックドxStocks
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
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