ネイピアラボが約1.5億円調達、Curveの利回り取引の流動性ハブとなる「Napier Finance」を来年年初ローンチ予定

Napier Finance、著名DeFiプロジェクトらから約1.5億円調達

DeFi(分散型金融)プロジェクト「ネイピアファイナンス(Napier Finance)」の主要開発元であるネイピアラボ(Napier Labs)が、プレシードラウンドで約1.5億円の資金調達を完了したことを11月13日発表した。

今回のラウンドでは、カーブファイナンス(Curve Finance)、ディファイラマ(DeFiLlama)、コンベックスファイナンス(Convex Finance)、リクイティ(Liquity)などの著名なDeFiプロジェクトを中心に、国内外の投資家らが出資した(詳細下記)。

ネイピアファイナンスは、カーブファイナンスの拡張レイヤーとして構築される予定の、利回り取引の流動性ハブだ。カーブファイナンスと連携し、デリバティブ資産のような今まで扱うことが困難だった資産をユーザーが取引できるようにする拡張機能サービスだ。2024年の年初にプロダクトローンチが予定されている。

ネイピアは元々、ハッカソンから生まれたプロジェクトだ。そのアイデアとプロトタイプは、イーサリアムコミニティのハッカソン ETHOnline 2022 で披露され、Aave や Yearn などの著名な DeFi プロジェクトらから複数の賞を受賞した実績がある。なおネイピアファイナンスの開発をリードするネイピアラボは、日本人起業家の小副川祐輔氏が起業したドバイ拠点の企業だ。

今回の調達にあたり小副川氏は以下のようにコメントしている。

「今回のラウンドでは、既存の DeFi のユーザーベースに正しくアプローチするにあたり、非常に力強い投資家・アドバイザー陣に参画していただきました。既存のユーザーベースを超え、今後のより優れたプロダクトを創り上げるために、様々な意見を頂けると、とても嬉しく思います。Team Napier で多くの時間を費やして、創ってきたので、公開できる日をとても楽しみにしています。その時にまたここで会いましょう」

Napier Labsへの主な投資家

Michael Egorov (Curve Finance founder)
B Dash Ventures
Charlie (Cofounder of DeFiLlama)
C2tP (Convex Finance Cofounder)
Winthorpe (Convex Finance Cofounders)
Mr. Block (Curve Finance)
FLICKSHOT
Phillipe (Curve Finance)
Sidney Gottlieb (Prisma Finance Founder)
Brandon Neal (Euler Labs COO)
Jin Woo Park (Hashed/MYTY founder)
Jawz (Ex-OlympusDAO)
Edward Mulraney (Liquity)
Sho Yoshida (Crypto Investor)
Fracton Ventures (Yudai Suzuki,Toshihiko Kamei and Naoki Akazawa)
(その他、複数の非公開の投資家)

Curve Financeとカンファレンス登壇も

なおネイピアチームは、今月トルコ・イスタンブールで開催されるイーサリアムコミニティのカンファレンス Devconnect の Unstable Summit で、カーブファイナンスのチームとトークセッションに登壇予定だ。

また今年12月の台北ブロックチェーンウィークの期間中に開催される Curve Summit にもネイピアチームが登壇の予定となっているとのことだ。

image:iSrock/artsstock

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

設楽悠介

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長
幻冬舎でブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で編集や電子書籍事業、新規事業を担当。幻冬舎コミックスの取締役を兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」のボードメンバー。テレビ番組「スポットライト」(RKB)、ラジオ「テンカイズ」(TBS)にレギュラー出演。「みんなのメンタールーム(Amazon audible)」「風呂敷畳み人ラジオ(Voicy)」「あたらしい経済ニュース」等のポッドキャストも配信。著書に『畳み人という選択』(プレジデント社)。

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長
幻冬舎でブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で編集や電子書籍事業、新規事業を担当。幻冬舎コミックスの取締役を兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」のボードメンバー。テレビ番組「スポットライト」(RKB)、ラジオ「テンカイズ」(TBS)にレギュラー出演。「みんなのメンタールーム(Amazon audible)」「風呂敷畳み人ラジオ(Voicy)」「あたらしい経済ニュース」等のポッドキャストも配信。著書に『畳み人という選択』(プレジデント社)。

合わせて読みたい記事

【5/17話題】スラッシュがSlash Vプリカ SHOP開始、SECのSAB121覆す決議案が可決など

スラッシュが「Slash Vプリカ SHOP」開始、暗号資産でVプリカ購入可能に、米上院、SECの暗号資産会計ルール「SAB121」を覆す決議案を可決、インド証券取引委員会、暗号資産取引の監督に前向き、準備銀行とは対照的に、仏証券監督当局、投資家にBybitの無登録営業を警告、KuCoin、ナイジェリアの規制準拠に向け一部サービスを停止、米CME、ビットコイン現物取引の提供検討か=報道、リップル、「XRP Ledger」をコスモスのインターチェーンに接続、マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと、DTCC、大手銀行らとファンドのトークン化推進する「Smart NAV」の実証実験完了。チェーンリンク活用で

︎マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと

決済大手の米マスターカード(Mastercard)が、スタンダードチャータード銀行香港(Standard Chartered Hong Kong:SCBHK)及びその関連会社と、顧客預金およびカーボンクレジットのトークン化における試験的な概念実証(proof-of-concept pilot:PoC pilot)の完了を5月14日発表した